『フランスで見つけたエコ~その1~』 2008年08月21日

先日、夏休みでフランスへ行ってきました。学生時代以来、実に12年ぶりの訪仏。

今回の旅で今まで知らなかったフランスの素敵な部分とエコを沢山垣間見ましたが、まずはちょっと面白かったことからご紹介していきましょう。


今パリでは「日本ブーム」が起こっているそうで、それを裏付けたのがこちらの写真。日本食屋さんが毎晩“激混み”なのです!
しかも日本食といっても一番混んでいるのは何とラーメン屋さん。どうやら、地元のフランス人で賑わっているみたい。食事にうんと時間をかけ、ゆっくり食べるフランス人とは食に対する概念が合わないのでは?と思ったのですが、そこは店側が郷に入ったら郷に従うんですね。例え店の外に行列が出来ていても、食後ゆっくりお酒(熱燗)を飲んでいる客を急かさない。
みんな、ぎこちないけど一所懸命お箸を使って、ツルツルする麺を伸びても食べていました(笑)。

ラーメン屋さんに長蛇の列・・・
しかも外国人ばかり!
 
こちらも賑わっています


フランスの約6割が農地


どこまでも続く風車の数々
そんなフランスで見つけたエコをご紹介します。
まずはこちら。
「フランスはパリ以外、田舎である」とガイドブックに書かれてあったのですが・・・行ってみたら本当でした!
今回の旅は点在する観光名所をバスで巡る行程だったので、東西南北、様々な地方の名所を訪れました。が、東西の国境であるピレネー山脈、アルプスを除けば山もなく、行けども行けども農地で、ずーーーーーーーーーっと平地が続いているのです。ガイドブックに書かれていることは真でした。
その平らかな畑に突如乱立する大きな大きな白い物体。それこそが今クリーンエネルギーとして期待されている風力発電の源、風車でした。何十キロにもわたる平地にニョキニョキ、200m間隔でざっと勘定して百本以上生えているようでした。しかしどれも動いていなかったんですよねぇ・・・。その日は風がなかったのかな?稼働していないのがちょっと気になりました。
日本では、風車が風を切る音やモーター音が“騒音になる”と苦情が出るのに比べ、こんなに風車が乱立していても問題にならない土壌の違いというのも軽くショッキングでした。
これが実際に稼働してそれだけの成果をあげれば、相当の電力発電&CO2削減になるんだろうな、と車窓から見ておりました。


まるで要塞!内部には250段の石段が待っている


階段を登り終え、ホッと一息。右手の奥に見えているのが、かの有名なソルマンディー海岸。このとき、丁度潮が干いています
その足で向かったのが、世界遺産“モンサンミッシェル”です。この名前は皆さん聞いたことがあると思いますが、潮の満ち干で海に浮かんでいるように見えたりする、まるで要塞の様なアレです。ここはノルマンディー上陸作戦で有名なノルマンディー地方にある修道院なのですが、丁度、日本で言うところの県境にあたる「地方境」にあるため、過去にどちらの地方の所有物かを巡りちょっとした争いがあったそうです。その時、地方境を流れる川の流れを変えたことにより、川床の砂が河口付近に堆積してしまい、今ではモンサンミッシェルがポッカリと海に浮かぶ姿は見られなくなってしまったのだそうです。
人為的な利害関係で周辺の生態系まで変わってしまうなんて・・・。どうせ世界遺産に指定するなら、周りの土壌まで含めた環境整備が望ましいのにねぇ。 しかし、初めて訪れたモンサンミッシェルは期待以上の場所で、城壁の中にホテル、レストラン、お土産屋さん、郵便局と、スモールタウンが存在していて、「やはり現地に行ってみないとわからないことって、沢山あるんだな〜」と驚きました。

次号は、首都・パリで見つけたエコと日本だけの伝統文化じゃなかったの!?という、アレをご紹介します!