オンエア

結婚式 あげたい貧乏男 お金は? 逆転アイデアで奇跡のウェディング

今から2年前…フランスの起業家ダゴベールとロシアの広告プランナーアンナ。 マッチングアプリで知り合い、意気投合した二人。 それからほどなく、フランスで初めて顔を合わせた二人は…会った瞬間、瞬く間に恋に落ちた。

しかし、ダゴベールには…こんなステキな恋の始まりからは想像もつかない、辛い過去があった。
この前年、フランスで企業のロゴを作る会社を立ち上げたダゴベール。 だが…手頃な価格でのサービス提供を心がけた結果、収益が上がらず会社が破綻。 約1500万円あった貯金のほぼすべてを失った。

さらにそんな彼を襲ったのが、燃え尽き症候群。 何もやる気が起きなくなり、家からほとんど出なくなった。

外の世界とのつながりを失ったダゴベール。 彼が唯一、誰かと繋がれる手段として始めたのが、マッチングアプリだった。
そこで出会ったアンナとメッセージのやり取りを重ねるうちに…ダゴベールは辛い胸の内を相談するようになった。


こうして徐々に元気を取り戻していったダゴベールは…再び、今度は起業家たちを支援する会社を立ち上げた。 しかし、現実は甘くなく、月々の稼ぎはごくわずか。
それでもアンナは彼を支え続けた。

初めて顔を合わせた日から始まった二人の恋。 それからというもの、アンナがロシアとフランスを行き来しながら、大切に愛を育んだ。
やがてダゴベールは、これまで支え続けてくれたアンナと結婚したい、そう思うようになった。

式を挙げるお金はない…アンナは結婚式を挙げる必要はないと言ったが、ダゴベールは人生のどん底にいた自分を救ってくれたアンナに最高の結婚式をプレゼントしたいと思っていた。
かといって、友人から 返すあてのない借金をするわけにもいかなかった。

そんなある日、ダゴベールは起業家仲間が集まるSNSのコミュニティで結婚式を挙げるお金がないことを相談した。 すると、こんな返信が…『ダゴベール 俺たち起業家だろ。そんなに困っているならビジネスとして考えてみたらいいんじゃないか?』
その瞬間、ダゴベールは閃いた。
愛する人のために結婚式をあげたい。 しかしお金がない。
こんな時、あなたならどうする?

昨年10月25日。 ひと組のカップルの結婚式が執り行われた。 主役は、新郎ダゴベールさんと新婦アンナさんだ。
式の費用は約180万円。 そのすべてをダゴベールさんが準備した。
一体、どうやって?

結婚式の資金を作ることができた秘密は、このスーツ! スーツを彩る、変わった模様。 実はこれすべて…企業のロゴ。 その数、実に26社。
そうあの時、ダゴベールさんが閃いたアイデア、それは…『スーツに「広告枠」を設け、スポンサー企業を募集する!』というものだった。

当時のことをアンナさんはこう振り返る。
アンナ「最初に聞いた時は本当に戸惑いしかありませんでした。でも彼は『怪しい会社は絶対に載せないし、一流のデザイナーと組んでエレガントなスーツに仕立てるから信じてほしい』と説明してくれたんです。それなら彼を信じようと全面的に協力することにしました」

アンナさん協力のもと、特設ウェブサイトを立ち上げた二人は…ロゴの位置やサイズによって細かく料金を設定し販売。
すると…このアイデアが大きな反響を呼び、わずか数週間で国内外問わず10カ国以上、様々な国の企業がスポンサーとして名乗りを上げたのだ。

ちなみに一番高価だったのは、背中の一番目立つ大きな枠。 オークション形式で最終的に、およそ30万円で落札されたという。
さらに結婚式の様子を記録した映像をインターネットに公開したところ、瞬く間に世界中へ拡散した。

ダゴベール「スポンサーになってくれた企業に、何かしらの形で見返りを提供することが僕の目標でした。結果は大成功でした。数多くのメディアで取り上げられ、企業の名前は世界中に知れ渡ることになりました」

しかし、奇跡はこれで終わりではなかった。 あの、背中の一番大きな枠を購入したアメリカのAI企業。 そのCEOから、なんとスカウトを受けたのだ。 もちろん、ダゴベールさんの今回の企画力を評価してのものだった。
こうして、ニューヨークのAI企業で働くこととなったダゴベールさん。 現在二人は幸せな生活を送っている。