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摩訶不思議…『時が止まった集落』

徳島県三好市。 人里離れた山奥に誰もが衝撃を受ける、異様な集落があるという。
早速スタッフは、町の中心部からその現場へ。 だが…いくら走っても…山道が続く。 およそ1時間半走って、やっと到着したのが…東祖谷という集落。

真相を探るべく、まずは、住民を探すことに。
だが…誰もいない。 歩き回るが…誰もいない。

住民を探すこと、およそ1時間、東祖谷の名頃という地区に入った。
すると…やっと、住民を発見! スタッフの呼びかけに全く反応しない。 まるで…時が止まったかのようだ。 近付いてみると…人形だった。

その後も、出会うのは…人形ばかり!
1時間歩いた結果、出会った人の数、0。 出会った人形の数、30体。
人形ばかりの、この集落… 一体、何なのか!?

真相を探るべく、住民を探すが、出会うのは…人形…人形…人形…にん…いや!動いている! やっと、住民を発見!
その方に聞いてみると…どうやら『綾野さん』という方が深く関係しているようだ。

という事で、その方を探すことに。
すると…スタッフは、女性が人形を運んでいる瞬間に遭遇! 彼女の正体とは一体!?

ついに、綾野月美さんを発見! そして、彼女が置いている人形は…かかしだという。
一般的にかかしの役割といえば、田畑を荒らす鳥や害獣などを寄せつけないためのものだが…この集落にあるのは、田畑以外に置かれ、本来の用途とは、明らかに違うものばかり。

集落のありとあらゆる場所に置かれたかかしは…全て、この綾野さんの手作りだというのだ!
でも、一体なぜ、こんな大量のかかしを…?

今から77年前、この東祖谷の名頃で生まれた、綾野さん。 当時は、林業が盛んに行われ、さらに 近くにダムが建設された時には、関係者など 300人以上がこの集落に住んでいたという。
綾野さんは、中学2年生の時に、父親の仕事の都合で大阪に移住。 長い間、故郷から離れて暮らしていたが…今から25年前、先に戻っていた父親の介護のため、集落に戻ることに。 すると…集落に以前の姿はなく…過疎化が進み、住民は激減。 現在では、わずか27人しか住んでいない状況になった。

こうして、かかしを作る事にしたのだが、ただのかかしでは味気ないと…とある人物をモデルに、鎌を持ち、草むしりしている格好のものを作り、畑に置いた。
すると… 綾野「(村の人が)『おやっさん、早くから今日は働いているな』『おはよう』と声をかけたら、『あ、かかしだった』と言っていた」
スタッフ「そういった皆さんの反応見て、どう思いましたか?」
綾野「楽しかったですよ」

こちらが、最初に作ったかかし。
そのモデルは…綾野さんのお父さん!

住民がかかしに声をかける光景を面白がった綾野さんは、色々なかかしを作っては、庭や畑に設置! それだけでは飽き足らず、住民たちの許可を得て、手作りのかかしを集落のあちこちに設置! すっかりかかし作りに夢中になったという!

それにしても…一体、集落には、どれほどのかかしが置かれているのか?
綾野「村には360人くらいかかしがおります。」
さらに、綾野さん曰く、かかしは外に置いたままなので、その寿命は2年ほど。 寿命を迎えるたび、新たなかかしを作っているため、これまでに作ったかかしの数は、なんと720体以上にも及ぶという!

こうして、すっかりかかし作りが趣味となった綾野さん。
今ではなんと…その作り方を教える教室を開催するまでに! そこで今回!その作り方を見せてもらった。
綾野「まず始めに、十字の木を使います」
それに、不要になった洋服を巻きつけ…その上に綿…薄橙色の布を被せ、縫っていく。 綿を小さく丸め…それを先ほどの中に入れ…縫っていく。 さらに、口の形になるよう、中の綿を摘みながら縫い…目となるボタンも付けていく。

そして、一番のこだわりポイントが…耳!
綾野「シワを付けます。」
スタッフ「なんで、シワを付けるんですか?」
綾野「このままだと聞こえません。ちゃんと聞こえるようにしないと。」

束ねた複数の毛糸を縫い付け…作り始めて、およそ1時間…
綾野「出来ました。はい、どうでしょうか?」
スタッフ「あ!僕ですか!?」

実は、綾野さんが作ったかかしをよく見ると…一体一体、表情や年齢、服装や履いている物まで、全て違う。
想像で作ったものもあるが、そのほとんどは…綾野さんが実際に会った事がある人物をモデルに作っているというのだ!

そんなかかしたちは、もはや道具ではなく『住民の一員』と語る綾野さん。
近くの廃校となった小学校には…こんなに沢山のかかしが! 徳島の伝統行事・阿波踊りを行う様子など、今にも動き出しそうな躍動感を感じられる!

ちなみに、集落の方々はどう思っているのか…?
「かかしがいるおかげで、孫たちも帰ってきます。『かかしに行こう』ってね」
「人が少なくて、一時期寂しかったんですよ。今はもう賑やかになって、今、幸せだと思います本当に」

現在、この集落は『かかしの里』と呼ばれ、多くの旅行者も訪れている。
すると…綾野さんも予想していなかった、アンビリバボーな事が起き始めたのだ! それは一体!?

綾野さんが、自分で作ったかかしをあちこちに置いた事で、多くの旅行者が訪れるようになったのだ!
こちらは、『かかしの里』を訪れた人たちが、感想などを自由に書き残せる日記帳。 中を見てみると…英語にフランス語、韓国語、ドイツ語と外国語ばかり!
実は、今から12年前、この集落を訪れたドイツ人の留学生が『日本の秘境にある不思議な集落』として、動画をネットで公開。 すると、これが大バズり! 世界中で話題となり、海外から、この地を訪れる観光客が急増したのだ!

綾野「色んな国の方が、かかしを見に来てくださって、自分が元気な間は、ずっとかかしを作り続けていきますし、色んな方に来ていただいて、楽しんでいただけたらいいかなと思います」
人口減少により、元気がなくなっていた小さな集落は…一人の女性が命を吹き込んだかかしたちによって、世界中から愛される集落となったのだった!