オンエア
さらに渋谷地下ダンジョンを攻略すべく情報を探っていると…アンビリバボーなナゾを発見。
渋谷の地下に時が止まっている空間が存在するという!
にわかに信じがたい情報だが、スタッフは現地へ向かった。
その場所があるのは、新宿から八王子を結ぶ京王線の新宿駅から渋谷区笹塚駅の間。
一部が、地下を通るこの区間に時が止まっている空間があるという。
その場所をはっきりととらえるため、今回、特別な許可を得て、カメラを乗務員室に入れさせてもらった。
一体何が見えるのか?
新宿駅を出発してから、約3分…柱しか見えなかった場所に突如として謎の空間が!
状況によって異なるが、この付近を通過する際の速度は、時速およそ60キロ。
その地点は照明もついていないため、ほとんどの人は存在に気づくことすらない。
あの空間は一体なんなのか?
その正体をどうしても解明したい。
そこで…今回、特別に京王電鉄に協力していただき…通常では入れない極秘のその場所への立ち入りが許された。
関係者しか立ち入ることができない通路を懐中電灯で照らしながら進む。
すると…施設のような場所に到着。
この先が、電車から見えていた場所なのだという。
そこで、さらに奥へ。
よく見てみると、タイルで化粧をされた壁、窓のようなものまである。
さらに、奥へ進むと…先ほど電車から見えた、広い場所についた。
そこには…水飲み場のようなものが。
試しに蛇口をひねってみても…流石に水は出てこない。
ここがかつて何かで使われていた施設であることは間違いなさそうだ。
この施設は一体なんなのか?
ある場所に行くとその答えがわかるという。
そう…ここは、現在は使われていない「旧初台駅」。
この駅が使われていたのは、今から61年前の1964年から1978年までの14年間だという。
ではなぜ、この駅が使われなくなったのか?
交通に詳しいジャーナリストの森口さんによると、当時、沿線の人口が増えたため、新宿・笹塚間を中心に利用客が増加。
そこで、当時の地下鉄は6両編成が一般的だったのだが、京王線は、8両編成、10両編成にした上で、運行本数を増やすことを決定。
しかし、ホームの長さは6両に合わせて造られていたため、延長工事が必要不可欠な状態だった。
ところが、旧初台駅付近は、トンネルがホーム部分のみ膨らんだ形状になっている。
このホームを延長するには、線路の敷き直しや、トンネルの拡張など、大規模な工事が必要となるのだが…そのためには、京王線自体を運休する必要があったので、ホームの延長は難しかったのではないかという。
そこで、京王電鉄は新宿・笹塚間に新たな線路を引き、そこに新しい初台駅と幡ヶ谷駅を作ることにした。
それに伴い、元々の初台駅と幡ヶ谷駅は廃止することになったのだが…特に利用客の多かった新宿・笹塚間の混雑を解消するため、電車は走らせ、運行本数を増やせるようにした。
そのため、京王線の車窓から旧初台駅を見ることができるのだ。
そんな廃止された旧初台駅には、他にも使用されていた当時の様子を感じさせるものがある。
探索を続けるていると…コンクリートの壁に穴のようなもの。
その中には…机が!
担当者に許可を取り、引き出しをあけてみると…中には古びた電球、電気工事のための古い図面。
さらに…数段しかない階段を発見。 20年ほど前に耐震補強を行った際に、階段は一部を残して、先が閉ざされているが、元々は、地上と繋がっていた。
時代を感じさせるものが、今も数々存在する旧初台駅。
今もなお残している理由…それは、付近で工事がある際の一時的な資材置き場や地下鉄内で事故や災害があったときの避難路や避難場所とするためなのだという。
なお、旧幡ヶ谷駅は撤去され、今、車窓から見えるのは旧初台駅だけなのだ。
時代の流れと共に消えた幻の駅。
そこは確かに、当時の光景が残るまるで時が止まっているかのような地下空間だった。
先ほどの旧初台駅は、時代を感じさせる建物だったが、渋谷駅にも今はなきスポットの面影が残っている場所がある。 その場所というのが、こちら! ここは渋谷ストリームと渋谷スクランブルスクエアを繋ぐデッキ。 その天井を見ると、特徴的なかまぼこ型をしているのだが、このカタチに見覚えのある方もいるのではないだろうか?
今から12年前の渋谷の様子と比較してみると…
担当者「こちらは東横線の地上駅時代の旧駅舎のかまぼこ屋根を再現しています」
そう、ここは都心最大のターミナル駅として使われていた旧東急東横線渋谷駅の跡地。
12年前まで使われていたのだが、渋谷の開発に伴い、このホームは解体。
その後、渋谷スクランブルスクエアなどのビルが建設されたが、当時の名残を残そうと旧駅舎の特徴であった、ホームのかまぼこ屋根をデッキ部分に採用したのだ!