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アンビリバボーなナゾ⑦ 渋谷の地下に流れるもう一つの川!

さらに、渋谷の暗渠について調べてみるとあるアンビリバボーなことが発覚した!
そのことについて話していただくのは、都内の暗渠を調べて30年以上の本田さん。 これまで数々の暗渠についての本を執筆している暗渠のスペシャリスト!
そんな本田さんに渋谷の暗渠について聞いてみると…
本田「実は渋谷川に注いでいた支流が渋谷の街のど真ん中を流れています。こちらもなかなか気がつかないと思うんですけど暗渠になってます」
なんと渋谷川以外にも渋谷のど真ん中には暗渠となった川が流れているというのだ!
本田「源流は代々木上原駅と幡ヶ谷駅の間ぐらいのところ。川は暗渠化されて全く姿を消してしまったんですが、源流の水は今でも密かに湧いています」

暗渠者本田さんに伺った川の源流があるという渋谷区内の場所を尋ねてみると…そこにあったのはこちらの施設。
発展途上国への国際協力を行っている機関、『jica(ジャイカ)
こちらの敷地内に源流があるというので案内してもらうことに!

都心とは思えない自然あふれる場所をしばらく進むと…案内していただいたのはこちらの池。
担当者「この池の縁側から今でも水が湧いているそうです」
スタッフ「今、この池は何に使っているんですか?」
担当者「何にも使ってないです。自然の泉を潰すのはもったいないことだし、この施設ができたのは1985年ですが、それよりもずっと昔の明治の頃にその時にこの池は作られていたと言われています。あそこの用水路を伝って隣にある敷地に流れています」

ということで湧水が続いているお隣の施設にもお邪魔させていただいた。
源流で湧いた水は一度、隣の池を経由したあと奥へ流れていく。 角を曲がったあとこちらの排水溝を通って地下に流れているという。 つまり、ここから暗渠になっているのだ!

では、この川は一体、渋谷のどこを流れているのか? 本田さんが作成した、川や暗渠に関する情報を地図上で表現した図を頼りに、地上からでは確認できない川の行方を辿っていくことに!
前方に代々木上原駅を発見! その手前を左折。 すると…うねうねした道が出現!
本田「川って地形に沿ってうねうねしているので、それがそのまま暗渠になると、道の形に川のくねくねがそのまま残っている。これは非常にわかりやすい暗渠の特徴ですね」

歩き続けることおよそ15分後…左前方には小田急線の代々木八幡駅。 また、しばらく道なりに進んでいくと…井の頭通りに出た。 左には代々木公園。
先ほどの地図によればこの井の頭通りの地下を横断して、向こう側に流れているという。

再び川の上を歩いていくと…この先は、有名なとある場所に繋がる道…その土地名が川の名前に大きく関わっている。
渋谷のど真ん中を通る川の源流が貯まる池から暗渠の上を歩きたどり着いた渋谷の有名な場所、それが…センター街の一本奥に入った通り、この地下を流れている川の名前は…地名にもなっている宇田川!
この宇田川は1920年代に暗渠化され、現在は渋谷の地下を流れている!

本田「東京の人ってふるさとがないとかよく言われるんですけど、暗渠を調べていくと昔の風景とか、いろんな人たちが川に向かって何かやってきたとか見えてきて、原風景みたいなものなのかなと。失われた原風景をたどる手がかりが暗渠かなと思います」
今でもひっそりと渋谷の地下を流れている暗渠。 あなたの近くにも失われた原風景の跡が地下迷宮として残っているかもしれない。