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アンビリバボーなナゾ⑥ 渋谷の地下ど真ん中を通る意外なもの!?

現在、渋谷は100年に一度の再開発でアンビリバボーな変貌を遂げようとしている!
そんな渋谷のスクランブル交差点付近の今からおよそ70年前はというと…現在のような高層ビルはない。 さらに、交差点を見ると…現在のようなスクランブルにはなっていない! 渋谷の交差点がスクランブル化されたのは今から52年前、当時、さまざまな商業施設が一気に建設され通行人が急増! それに対応するため、交差点をスクランブル化したのだという!

また、あるものが戦後間もない渋谷の街を大きく賑わせていた! それは渋谷の上空に存在していたのだが、みなさんはわかりますか?
それが…74年前に開業し、2年間だけ運用された子供用の空中ケーブルカー!
このケーブルカーは「ひばり号」といい、現在で言うと…このようなコースを通っていた。 当時は高いビルもなかったことから遠くまで辺りを見渡すことができ、子供たちに大人気だったそう!
そんな当時の渋谷にあって、大きく形態を変えたモノが次なる地下ダンジョンのナゾ!

そのあるものが通る場所というのが…今から6年前にできた渋谷駅東口地下広場。 ここは1日に200万人以上の人が行き交う渋谷の新たな玄関口とされているが…一見不思議なものは見当たらない。
実は、あるものの正体がはっきりとわかる場所が近くにあるという。 先ほどの東口地下広場より南、渋谷ストリームの脇にその正体が…そう、あるものとは『川』だったのだ!

さらにこの川の名前がわかる場所があるというので行ってみると…川の近くに設置された書かれた看板に『渋谷川』という名前が!
童謡、『春の小川』は、今から113年前発表されたこの歌は、当時の渋谷川の支流の情景を歌ったものだと言われている。
源流は新宿御苑。 そこから原宿や表参道、渋谷へと流れている川なのだ! そしてその流れは、先ほどの渋谷駅東口地下広場にも通っているとされているが、地上には見当たらない。 ましてや地下広場に川は見当たらない。

渋谷川が流れているのはどこでしょう?
正解は、この天井部分!
渋谷駅周辺では土地の有効活用などの理由から、今から約65年前、川の暗渠化(あんきょか)という工事が行われた。 暗渠とは地下に埋設したり、水面が見えないように、ふたがしてあったりする川のこと。 氾濫を防ぐ目的で行われることが多い。
地下1階にあたる、地下広場を作る際、無理やりその下を通そうとすると、うまく流れなくなる恐れがあったため、この場所では、天井を流れるようにしたというのだ。

さらに、渋谷川は渋谷スクランブルスクエアの地下部分も通っているという。
地下1階、従業員しか入ることのできない通路にあるこの扉。 この扉の向こうに渋谷川が流れているという。
普段は立ち入ることができないが、特別に中に入らせてもらえることに!

そこには…川ではなく、またまたコンクリートの壁?
中に入ってみると…奥の方までず〜〜〜〜っと続いている。 このコンクリートの中を渋谷川が流れているという。

渋谷川は、源流の新宿御苑から先ほどの渋谷ストリーム近くまでは暗渠化しているが、それより南の場所では、その姿を見ることができる。
だが、暗渠化された渋谷川の地下ダンジョン部分はどうなっているのか気になる…ということで潜入できるか問い合わせたが…有毒ガスが溜まっているため、現在全面的に立ち入りは禁止だという。

しかし、今から遡ること15年前。 我々、アンビリバボーのスタッフは渋谷川の調査を行なっていた!
当時は自己責任でならと、管轄する自治体の許可を得て、酸素ボンベを背負い、地下水路へ。 再開発で更に暗渠化され、欄干だけが残っているこちらの橋。 当時はまだ水面が見えていて…その下から渋谷駅の中心に向かって北上、地下ダンジョンを探索していたのだ!

暗渠化された川に入って数m、真っ暗な場所で、照明をつけてみると衝撃の光景が…!
川の流れで運ばれてきたり、排水口から落ちたりして溜まった瓦礫の山。 水深はわずか10センチほど、水も濁ってしまっていた。

さらに進むこと140メートル。 当時の東急東横店の真下を通過、ここは現在の東口地下広場付近だ。
さらに奥へと進んだその時、高さが低くなっていた。 以前、ここには宮益橋という橋がかかっていたのだという。 そう、山手線が通るすぐ隣、この場所にはかつて橋があったのだ。
ここは現在、ミヤシタパークの入り口になっている場所。

そして、その奥を少し進むと…突然、行く手を阻む異様なものが。
それは突如現れた大きな壁。 これは有毒ガスの流出を防ぐ厚いゴムカーテン。 この先はガスが充満しているため、これ以上は進めず、当時も調査を断念していた。
多くの人が行き交う大都会・渋谷のど真ん中に人知れず川は流れているのだ!!