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アンビリバボーなナゾ⑤ 東京全体を守る巨大地下ダンジョン

さらにここからは、渋谷の街のみならずメガシティー東京全体を守る、知られざる巨大地下ダンジョンのアンビリバボーな全貌に迫る!
向かったのは渋谷区に隣接する杉並区方南町。 環状7号線に隣接するこちらの…善福寺川取水施設
ちなみに、環状七号線とは、大田区から江戸川区まで東京を円状に半周する都市計画道路で、物流・経済活動に不可欠な東京の大動脈! その環状7号線の真下の地下で、総事業費1000億円以上のアンビリバボーなプロジェクトが進行中なのだという。
一体、どんなプロジェクトなのだろうか?

案内され、ついていくと階段が出現! その後、数分間、階段を降り続けると、ようやく到着。
そこは、地上から43m!なんと!自由の女神がほぼ入ってしまうほどの深さ! まるで要塞のような重厚な扉を開けると、その先にあったのは直径6mのトンネル!

トンネルを進むと、さらに大きなトンネルが左右に広がっていた! その直径は12.5メートル! トンネルは環状7号線の真下、川を跨ぐように4.5キロもの長さがあるという。
大きな河川が複数あるこの地域は、昔から大雨に伴う川の氾濫に悩まされてきた。 そこで東京都は、先ほどのトンネル状の調節地と、3.2kmのトンネル状の調節地を建設。

大雨によって川の水位が上昇した際、ゲートを開いて施設内に水を逃し、川の氾濫を防ぐという。 施設内に流れた水は地下へと送られ、先ほどのトンネルに一時的に貯められるのだ。
トンネルの壁面には水を貯めた跡がくっきりと残っている! 貯められた水は後日、川の水位が下がったタイミングで、ポンプによって放水。
過去、この地域では、台風によって3000棟の被害が出ることもあったが、この施設が運用されてからは同じ規模の台風がきても被害はほぼなかった。

現在、二つのトンネル状の調節地を繋げ地下ダンジョンを拡張する工事が進行中! 今回特別に普段は入ることができない、その工事現場に潜入させてもらうことに成功した!
現場にあったのは地下深くに続く穴。 こちらのゴンドラでトンネル工事に必要な資材と機材を降ろしたり上げたりするのだ。

エレベーターに乗り込み、地下ダンジョンの拡張現場まで案内してもらう。
迷宮探索スタート!
トンネルについて色々と説明してもらいながら歩くこと5分。 作業員が休憩するための休憩室がある。 さらに、なんと数百メートルに及ぶ現場を行き来するため、作業員は自転車で移動するという。

アンビリバボーなことにトロッコも完備! ということで…ここからはトロッコで地下ダンジョン内を移動!
100mほど進んでトロッコの終点へ到着。 ここは、最初のスタート地点から1.3km地点。 ちなみにこの真上はというと、環状7号線が北東にカープする交差点付近。 多くの車が行き交うこの場所の地下では巨大ダンジョンが拡張中なのだ!

ここからは歩いて向かうことに!
100mほど歩いていくと…こちらがこの巨大地下ダンジョンの最深部!
担当者「シールドマシーンという機械で地下50m付近を掘っているんですけど、シールドマシーンの先端にビットと言われる刃をつけてまして回転することで地中を掘削しております。掘った後はセグメントと言われるカーブした資材をリング状に組み立てトンネルができる。何個も繋ぎ合わせている」
この方法で現在、1.4kmまで掘り進めていて、最終的には5.4km先の石神井川につながる予定だという。 完成すれば全長13kmを超え、貯水量は143万立方メートル、オリンピックサイズプール550杯以上も貯められるという。 近年、毎年のように猛威を奮っている1時間あたり100mmを超える大雨にも効果を発揮、東京都を広域で守るという。

だが、この巨大地下ダンジョンにはさらなる計画があるそうで…なんと、トンネルを東京湾まで延長し、直接東京湾に流す計画が進行中なのだという。
我々の生活の安全は、巨大な地下ダンジョンによって支えられていた!