オンエア
今から9年前、アメリカ・ペンシルベニア州。
リトルリーグの強豪チームに所属するブラヒーム君は…試合前にも関わらず、気落ちしており、撮影者の父親の呼びかけに応えない。
実は、この日は、彼の12歳の誕生日。
しかし、父親は、朝からそのことに一切触れず、ブラヒーム君は誕生日を忘れられたと思い、落ち込んでいたのだ。
父親がブラヒーム君にトランクから荷物を持ってくるように頼む。
ブラヒーム君がトランクを開けると…細長い箱が!
それは誕生日プレゼント。
実は、父親は、息子にサプライズを仕掛けようと、あえて誕生日に触れなかったのだ。
思わず泣き出すブラヒーム君。
それは、ブラヒーム君が欲しがっていたバットだった。
実は、当時、父親は無職。
そのため、誕生日の前から、プレゼントは買えないと伝えていた。
こうして、父親の誕生日サプライズは大成功で幕を閉じた…と思いきや!
このあと、さらなる奇跡のサプライズが!それは一体!?
その後、ブラヒーム君は、このバットで練習に励んだ。
しかし、ホームランを打つことは、なかなかできないまま…1年後の誕生日を迎えた。
この日は、試合だったのだが…ここで、驚くべき奇跡のサプライズが、親子を待ち受けていた…!
バッターボックスに立つブラヒーム君を、外野席から撮影するカメラ。
手には、1年前の誕生日に父親から貰ったバット。
打球はグングン伸び…ホームラン!
これが、父親からもらったバットでの、初めてのホームランとなった。
しかし、奇跡はこれだけではない!
なんと、そのホームランボールをキャッチしたのは…外野席で撮影していたブラヒーム君の父!
さらに父親は、最愛の息子のホームランボールを、ダイレクトでキャッチしていたのだ!
それはまさに、父に捧げる、1年越しの恩返しのホームラン。
しかも…この試合はピッチャーも務めるブラヒーム君が、最後のバッターを抑え、見事、勝利!
投打で活躍し、この年のリトルリーグでのチーム優勝が決まった。
父親は、今ではトラック運転手の職を得て、充実した日々を送っている。
そして、21歳となったブラヒーム君とは、現在に至るまで一緒に誕生日を祝い合っているという。
デヴォンさん「バットを買うために、日雇いの仕事をしました。当時は安定した仕事がなかったので。草刈りとか洗車とか、そのようなことをしてお金を貯めました。なんと、そのバットでブラヒームがホームランを打って、ボールを私がキャッチしたのです。ものすごく嬉しかったですし、興奮しました。息子はいつも私を奮い立たせてくれます。私の誇りです。彼を育てる中で、私はもっと強い男になれました。」
父親が工面したお金でプレゼントしたバットで打った、恩返しのホームラン。
それは、親子の絆を深める、最高のサプライズだった!