オンエア
オーストラリアの東側に位置する島国、バヌアツ。
国を構成する島の一つ、タンナ島で暮らすのがナマルと呼ばれる者たちである。
自然保護活動家のヘイデンは、動物を救うことに人生を賭けて来たが、捕食者の想いを理解するため、文明社会とほとんど接触したことのないナマルの取材を始めたという。
彼らは何世紀にも渡って革新的な狩猟方法を編み出して来た。
今回の獲物はオオコウモリ。
自分の腕と同じ長さの枝を投げて獲物を捕まえる。
この男性はナマルの中で最も命中率が高いという。
彼の仲間たちは枝を投げるための足場を組む。
森にある木の枝を切り出し、ものの2分で足場を組み上げた。
その高さ、およそ15メートル。
いよいよ、オオコウモリ狩りの始まりだ。
コウモリが十分に近づいたところで正面から棒を当て、仕留めなければならない。
風向きが変わり、オオコウモリの飛ぶルートが想定より高くなったため…なかなか命中させられない。
すると…足場を離れて木の高いところへ登って行った。
高さは、20メートル以上。
落下すれば、命の保障はない。
そこに足場はなく、細い枝に立ち、獲物を狙う。
そして…見事にヒット!
オオコウモリの落下したであろう場所を確認。
オオコウモリをゲットした。
ナマルにとって、オオコウモリはご馳走だが、繁殖期には狩らないという。
そうする事で、新たな生命が生まれ、翌年の肉を確保する事ができるからだ。
生きるためには、食べなくてはならない。
自然の中では食べることは殺すこと…生きるって大変だ。
今から10年前のペルー。
普通の暮らしをしていた村民達が、文明社会と接触せずに暮らしてきた先住民に襲われ、村を追われた。
彼らを襲ったのは、村民たちからは凶暴と恐れられている『マシコ・ピロ』。
襲撃以降ペルー政府の管轄下にある故郷の村に許可を得て帰還。
実は、襲撃された時の実際の映像が残っている。
100人以上のマシコ・ピロの戦士が出現。
研究のため、この地を訪れていた人類学者が偶然遭遇し、撮影したものだ。
ペルーの法律上、先住民に襲撃されても、応戦してはいけない。
その結果、村民の中には逃げ遅れ、殺された者も。
村民の有志がマシコ・ピロの言葉がわかる通訳と医師を連れ、彼らの領土に入り、最近の活動調査を行うのが今回の帰還の目的。 そこに、マシコ・ピロの姿はない。 だが…彼らの足跡を発見。 それは森の方へと続いていた。
彼らは、今も確実にこの地で活動している。
いつまた襲われるか、その危険は去っていなかった。
村民たちは、その場を離れることに。
その時だった…!3人のマシコ・ピロが出現。
罠の可能性もなくはないが、通訳は信頼を築くチャンスだと提案。
果たして、彼らの目的とは!?
直接の利害関係のない2名で接触することに。
マシコ・ピロ「彼女の手を見て、怪我をしているんだ」
この女性がアリクイに襲われたのだという。
罠では無いようだ。
彼らの信頼を得るためにも、医師が応急処置を施す。
治療が終わり、通訳と医師は彼らに別れを告げる。 すると、3人のマシコ・ピロは、彼らを見送るため船の近くまでついてきた。 信頼関係を築くことで争いはなくなる。 今回の一件は、その第一歩になったと、村民たちは感じたという。
地球上には、他の人間と接触することなく、完全な孤立状態で生活してきた『イゾラド』と呼ばれる未知の者たちが存在する。
現代文明の影響を受けていない彼らの多くは、アマゾン熱帯雨林の奥深くで生活している。
そんな彼らは、非常に稀にカメラに捉えられることがある。
今から11年前、人類学者が、ブラジルとペルーの国境付近で、文明人と接したことのないイゾラドと遭遇し、カメラに収めた。
イゾラドが、初めて外部の世界と接触する、いわゆる『ファーストコンタクト』は、ほとんど映像に捉えられたことがない。
話しかけるが、言葉は通じていないようだ。
川を渡ってきた!親睦の意味を込めてバナナを渡す。
だが文明社会から孤立したイゾラドは、一般的な免疫を持っていないため、文明人が持っている細菌が害を与える可能性がある。
つまり、直接触れないよう、細心の注意を払わなくてはならない。
会話を試みるも、やはり言葉は通じていない。 そして、調査チームがベースキャンプにしていた近くの村までついてくると…村民や調査チームの衣服を奪おうとしたのだ。 文明人の持ち物や衣服にも、様々な細菌が付着しているため、触れないよう促す。 ナタを持つイゾラド、ファーストコンタクトに大きなリスクはつきもの。 人類学者は、懸命に円満なコンタクトを図ろうとする。
その後の研究で、別の先住民の言語と似ている言葉を話しているとわかり…あの時、彼らが話していた言葉の解読に成功!
果たして、何を伝えていたのか!?
その後の研究により、彼らの話す言葉のほとんどが解読され、少しずつコミュニケーションが取れるようになった結果…このイゾラドは、おそらく森林伐採業者や麻薬密売組織などから銃撃され、助けを求めるため、調査チームに接触してきたことが判明した。
その後、文明社会から孤立していたこのイゾラドは、彼ら自身の希望により、ブラジル政府が用意した新たな居住地で暮らすことに。 その結果、裸で生活していた彼らの生活は…大きく一変。 病気感染を防ぐため、予防接種を受け、衣服なども提供され…先に保護された他のグループと共に新しい生活を始めた。
文明社会から孤立していた彼らは、現在の暮らしをどのように感じているのだろうか?
「私達女は、何も知らなかった。服も皿も鍋もスプーンも全部初めて。」
「裸では暮らしたくないと言っているわ。健康でいたい。食器や食べ物が欲しいって」
「私はサンダルが気に入っているわ!」
今では、すっかり新しい生活になれ、現代文明を享受している。