毎週木曜 よる10時

Introduction イントロダクション

2023.6.5 UPDATEイントロダクション

若村麻由美さん主演!
“主婦”がある日いきなり“大女優”として
平凡とは真逆な生活を送る様を、
コミカルに描く
完全オリジナルストーリー

『この素晴らしき世界』は、若村麻由美さん主演でお届けする完全オリジナル作品です。若村さん演じる普段はスーパーマーケットでパートをしていて、家では夫と冷め切った関係を送っている主婦・浜岡妙子(はまおか・たえこ)が、ある日を境に大女優・若菜絹代(わかな・きぬよ)としてなりすまし生活を送る姿をコミカルに描く“なりすましコメディー”作品です。

浜岡妙子(52)は年上の夫・浜岡陽一(マキタスポーツ)と息子のあきらと暮らす、どこにでもいる平凡な主婦。子育てとパートに追われながら、これといった趣味もなくただただ生きてきました。主婦業とパートをこなしながらも「お前は社会を知らない」と陽一とあきらからは低く見られる日々。そんな中、妙子はパート先や日常生活の中で誰かに尾けられているような、監視されているような、妙な視線を感じるようになります。陽一に相談するのですが、「意味なく不安になるのも更年期なんじゃ…」とまったく取り合ってもらえません。視線を感じるようになってから2週間ほどたったある日、妙子の前に西條隼人(さいじょう・はやと)と名乗る者が現れます。それは女優・若菜絹代の事務所関係者でした。西條は若菜が週刊誌のスキャンダルがきっかけで国外へ失踪してしまったことを伝え、その身代わりとしてスキャンダルの謝罪会見に出席してほしいと妙子に頼むのです。というのも、妙子と若菜は顔だけでなく声までもがそっくりで、事務所関係者も認めるほどだったから。突拍子もない内容に妙子は断るのですが、身代わりを務めることで得られる高額な報酬が頭から離れず…。後日、西條らの説得と高額報酬につられて会見に出席することになった妙子。会見当日、若菜が所属するプロダクションの社長・比嘉莉湖(木村佳乃)と、若菜の夫・水田夏雄(沢村一樹)と出会い、いよいよ会見本番を迎えるのですが――。

木村佳乃さん、沢村一樹さん、
マキタスポーツさんなど豪華出演陣が二重生活を企てる!?

木村佳乃さん演じる比嘉莉湖は、若菜が所属するプロダクションの社長。創業者でもある父が倒れたため急きょ社長に就任しています。若菜にはひどい言葉を浴びせられ続けられましたが事務所を存続させるため耐えてきました。若菜が失踪したことで空いた大きな穴を埋めるために奔走しています。
そんな木村さんは『元気をあげる~救命救急医物語〜』(1996年、NHK)で女優デビュー。翌年、『失楽園』(1997年)で映画デビューを果たすと、同作品で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。また、映画『蝉しぐれ』(2005年)での演技が高く評価され、第29回日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞しました。2007年には映画『DREAM CRUISE』で主演を務めハリウッドデビューを果たします。近年の出演作品には『恋する母たち』(2020年、TBS系)、『アバランチ』(2021年、カンテレ・フジテレビ系)、『我らがパラダイス』(2023年、NHK BSプレミアム)など多数。現在もテレビ、映画、舞台、CMなど幅広く活躍中です。

若菜の夫でどこかチャラついた雰囲気を醸し出す水田夏雄を演じるのは沢村一樹さん。夏雄は大女優と結婚した男ですが元は売れない俳優で、結婚後は若菜のひも状態。若菜になりすます妙子に女優としての振るまい方などを優しく教えます。
雑誌『MEN'S CLUB』の専属モデルとしても活躍していた沢村さんは、単発ドラマ『松田のドラマ』(1996年、日本テレビ系)で俳優デビューすると、『救命病棟24時』(1999年、フジテレビ系)や『ショムニ』(2000年、フジテレビ系)などの人気作品に出演。『浅見光彦』シリーズ(2000年ほか、TBS系)で主人公の浅見光彦役を演じました。その後も『絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜』(2018年ほか、フジテレビ系)シリーズ、『ナイト・ドクター』(2021年、フジテレビ系)などフジテレビ作品にも多数出演しています。

マキタスポーツさんが演じる浜岡陽一は、妙子の夫。家事には一切協力せず、一人では食事も作れません。妙子のことは女性としても妻としても無関心。印刷会社に勤めていて、若手モンスター社員の扱いに苦戦しています。
芸人・ミュージシャン・文筆家・俳優など多彩な才能を持つマキタスポーツさんは、1998年に浅草キッド主催のライブ「浅草お兄さん会」に出演し、ピン芸人としてデビュー。独自の視点でのコラム・評論などの執筆活動も多く、2022年3月には初の自伝的小説『雌伏三十年』を出版しました。映画『苦役列車』(2012年)での好演により第55回ブルーリボン賞新人賞などの賞を受賞。近年では『きのう何食べた?』(2019年、2020年ほか、テレビ東京系)、『ダ・カーポしませんか?』(2023年、テレビ東京系)、映画『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(2022年)などの話題作に出演。フジテレビ連続ドラマへのレギュラー出演は今作が初となります。

鈴木吉弘プロデューサー
(フジテレビ編成制作局ドラマ・映画制作センター)

今作の企画の成立について教えてください。
実はこの企画は、僕がまだ駆け出しのプロデューサーだった頃からやってみたかった企画なんです。その頃ご一緒していた制作のプロデューサーの方と、あれこれと考えていました。失踪する女優と、その身代わりを演じることになる一般人のコメディーです。それを、30年くらい経った今、引き出しの奥から引っ張り出した感じです。もちろん一緒に考えていたプロデューサーさんにも許可をいただきました。今回は、大人の俳優さんたちを集めたいという企画でしたので、まずキャスティングを始める前に、物語の全てのプロットと脚本を概ね完成させて、それを読んでいただいた上でキャスティングのお願いをさせていただきました。
台本の進行としてはずいぶん早いですね。
僕の担当した連ドラでも、一般的にはクランクインの段階で半分くらいの台本ができていて、あとは撮影をしながら順次作っていくことが多かったです。実際の撮影やお芝居を見ながら内容を作って行くというような。それも連ドラの醍醐味(だいごみ)ではあるのですが、今回は2月には最終回まで全ての台本が出来上がっているという形でした。
キャストの変更によって内容の変更はあったのですか?
若村麻由美さんに主演を引き受けていただけることになって、ご本人とお会いしていろいろお話をしまして、主婦と大女優という二役を演じていただくにあたって多少セリフの言い回しや語尾などを変更して、脚本を書き直して新しい決定台本を作りました。物語全体については全く変わっていません。
“なりすまし”、“一人二役”という今作の軸を成立させるために主演に求めていたことは?
この役は、“平凡な主婦”と“大女優”という二役だけではなく、“主婦がなりすました女優”という中間の一面もあり、とても多彩な表現が求められます。若村さんとご一緒させていただくのは今回が初めてなのですが、さまざまな作品を拝見していて、役柄ごとに見事に違いを演じ分けて表現されているので、この難しいキャラクターも面白く見せてくださると確信しています。
今作の魅力、物語に込めた思いは?
今作は荒唐無稽なコメディーなのですが、主人公が異世界に飛び込んでしまって、純粋な目線だからこそ見えるその異世界の奇妙なことに気づき、それを“世直ししていく”という物語でもあります。これは、私たちの生きる社会の中のどこにでもあるような問題についても同じで、目を背けずに無関心にならずに、純粋な目線で見て、自分のできる範囲でできることから直していこうよというメッセージになればと思っています。
多彩な方々が出演しますが、期待することはありますか?
最初に企画があって、それにもっともふさわしいと思う方々をキャスティングさせていただき、その後にさらにキャラクター造形が“当て書き”という形になるように脚本を修正していきました。これから発表させていただくキャストも含めて異次元の豪華さとなっていて、演技のぶつかり合いが楽しみです。それぞれの俳優の個性がいきる、“どのシーンを切り取っても面白い組み合わせ”のキャスティングになっていると思います。