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第71回(2003.04.08)
まえのひと >>

スチュワート・リービー

始めまして。TOKYOPOPという海外出版社のスチュウといいます。
不思議な話をしたいとおもっています。。。

ある日、
ポーとメリーは寝ている間にアメリカまで歩いてきてしまっていた!ちょうど2匹が太平洋から出てきて、浜辺をずっと迷いながら歩いているところで、私が発見した!

「こんなに可愛いくて、ボケている羊ってこの辺にいたっけ?」
と僕が呟くと、いきなり羊が喋りだした!
「ねえ。僕たちポーとメリーと言って、
日本から来ているStray Sheepだよ。」
紫の角が付いている羊が言った。

もう1匹の黒い毛皮の方も喋った!
「ポー、知らない人に話し掛けてはいけないわ。迷惑だよ。」

私はショックを感じながら何とか会話を始めた。
「日本から来た?遠いじゃん!飛行機で来たのか。」
ポーと呼ばれた羊が答えた。
「まさか!もちろん、僕たち泳いできたんだよ。」
「へ!?泳ぐ羊かよ!?」
私がまたさらに驚くと、ポーは悲しくなってきて、言った。
「ごめん。そんなに悪いことだと知らなかった。」
私はその悲しい顔がたまらなかった。
「いや、いや。こっちが悪い。
泳いできたって事は、素晴らしいよ。でも疲れていない?」
ポーがホッとした顔をして答えた。
「そうだね。」と、言い終わらないところで
アクビをしてポーが突然寝てしまった。

私のびっくりした顔をみて、メリーが言った。
「ポーはいつでもどこでも寝てしまうの。
本当に無用心だからみんな困っているんだ。」
「それは大変だね。」自分は同情して言った。

「ところで、わざわざアメリカまで何で来たの?観光?」
メリーの目が凄く大きくなり、口がまん丸になって叫んだ。
「え!?今、アメリカにいるって本当!?どうしよう!」
かなりパニックっている様子だったので落ち付かせようとした。
「大丈夫だよ。いい国だよ。
芝生も沢山あって、食べるものにも困らないぞ」
メリーは目を大きくして嬉しそうな表情に変わってきた。
「本当に?嬉しい。じゃ、少し色々見てみようかな。」

私はいいアイディアを思いついた。
「じゃ、さ。君たちを案内するからその代りにお願いがある。」
「それは何?」とメリーが聞いた。
「僕たちの会社って出版社で日本の漫画を沢山アメリカで出版している。ただ、子供向きに可愛いキャラクターの絵本も出してみたいとずっと思っていたがネタに困っている。
だから、ポーと一緒に君たちの本を作らせてくれる?」
それを聞いたポーがいきなり起きて、
興奮して目を輝かせながら大きい声を出した。
「メリー、やろう!やろう!」

「ポー、そうゆうのは、私たちの親が決める事だよ。」
とメリーが叱った。
「大丈夫!お父さんは英語が大好きだから、ぜったいに喜ぶよ。」
メリーが想像しはじめた。
「確かに英語が好きだね。
いつも一所懸命不思議な英語表現を言ったりしているしね。」
どういう話だったのかさっぱり分からなかったが、
この2匹の羊だったら何でもありって割り切った。

「誰、その親って?」
メリーが懐かしそうな顔をして言った。
「私たちを作ってくれた野村先生という変わっている人間です。」
「どういう奴だろう?ちゃんと話に乗ってくれるかな?」
正直に相談した方がいいのか、羊を誘拐して強制させた方がいいのか悩んだが、一応話し合いというところから始めることにしようと決めた。それが駄目だったら、誘拐でもいいかと思って。
「じゃ、早速アメリカにその野村という奴に来てもらおうか」
と言ったら、ポーもメリーも跳び始めて羽までできてしまった。
気がついたら空の中にいた!

それから2年後。
今年の9月にやっとアメリカの出版展開が始まる。まず、7巻の絵本が同時発売され、うまくいけばドンドン本も商品もそのうち映像も出す予定。ポーとメリーのアメリカの特別な世界も出来たし、これからStray Sheepが欧米でずっと迷いながら歩きつづけるように頑張るぞ!野村さんとロボットの松本さんと阿部さんとフジTVの金子さんのおかげで。。。

今度、アメリカ西海岸の浜辺でポーとメリーと一緒に歩こう!


『羊をめぐる関係』のコーナーも次回でとうとう最終回。
最後に登場するのは…?


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