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第66回(2003.01.22)
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加太孝明

羊飼いの憂鬱

未年第二弾。ROBOTの加太(かぶと)です。
ROBOTは野村辰寿(STRAY SHEEP 作家)と松本絵美(STRAY SHEEP プロデューサー)が所属する会社で、彼らは企画開発部に席を置き、私はその部の部長ですから「一応」彼らの上司にあたります。この「一応」というのは、野村が私を人に紹介する時につける言葉で、本来であれば許されないところではありますが、作家ということで社会性に欠けてるのもしょうがないと思って許しています。

さて、そんな彼らとの関係ですが、彼らを羊とたとえるならば、私は羊飼いの関係になるわけです。そこでふと考えてみると、私と羊飼いに共通する部分があることに気付きました。 一つ目は、私の趣味はゴルフであること。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、もともとゴルフは「羊飼いが杖を使って、石をウサギの穴に入れる遊び」として始まったと言われています(これには諸説あるので厳密な追及はやめてください)。やらない方には解らないと思いますが、ゴルフは大変面白いスポーツで、仕事でいやなことがあっても、ゴルフができればすべてを忘れられます(いや、練習でも、もっと言えばゴルフ雑誌を読んでいるときでさえも)。ゴルフは私のストレス発散の大事なアイテムなのです。
二つ目の共通点は、我が家にはシープドッグが4匹もいることです(因にこの他に犬が2匹、猫一匹、フェレット二匹、圧巻はシルバーフォックス一匹がいます<会社ではムツゴロー一家と言われています>)。このシープドッグ達はローランド・ポリッシュ・シープドッグという種類で、私が仕事に疲れ(飲み疲れ?)、どんなに夜遅くに帰ろうともお尻を振りながら、玄関までお迎えに来てくれるのです。もちろんこの時妻や子供たちは夢の中である。このシープドッグ達の存在も私のストレスをやわらげてくれる大事なもののひとつである。

こうやって考えてみると、羊飼い達もストレスを持っていて、ゴルフを楽しんだり、羊達を追うためではなく自分の心を癒すためにシープドッグを飼って、言うことを聞かない羊達からのストレスをやわらげていたのではないだろうか。 ROBOTの羊達、社会性の無い作家羊と羊の皮を被った狼羊がもう少しおとなしかったら、ひょっとしたら、私はゴルフをやることも、シープドッグを飼うこともなかったかもしれないと考えてしまう今日この頃である。

羊をめぐる関係 第66回

次回はROBOTのニューフェース羊(飲むとトラになる)、安藤歩が登場します。


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