PARA☆DO! 〜その先の自分(ヒーロー)へ〜

毎週水曜 よる10時54分 放送

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2017年12月

12月27日(水)

粥川宏さん

(トヨタ自動車 JPNタクシー チーフエンジニア)

いつでも、どこでも、みんなが乗れるタクシーを

2020年までに東京のタクシー事業者さんの3分の1のタクシーをJPNタクシーにしたい。そう話してくれたのはトヨタ自動車の粥川さん。
JPNタクシーは車椅子のまま後部座席に乗れる新型タクシーである。
「こういうと障がい者の方専用のタクシーだと思われるかもしれませんが、そうでは無いんです。中は広くて屋根も高い!スライドドアで乗り口も大きい!だからお年寄りの方や外国人の方にも快適な車なんです。みんなの使い勝手が良くないと普及しないんです。」
JPNタクシーが普及すれば、タクシー乗り場や、街の中で普通に拾える様になり高齢者の方や障がい者の方も出かけやすくなる。
いくつかある公共交通機関ですけど、タクシーはドアtoドアで目的地に行ける便利なものですから、「いつでも、どこでも、みんなが移動の自由を」これが粥川さんの願いだと言う。

粥川宏さん(トヨタ自動車 JPNタクシー チーフエンジニア)

JPNタクシーは車椅子のまま乗れる

粥川宏さん(トヨタ自動車 JPNタクシー チーフエンジニア)

車体には東京オリンピック、パラリンピックのロゴ

粥川宏(カユカワヒロシ)
1960年12月26日生まれ 57才
トヨタ自動車 TC製品企画ZPチーフエンジニア
約22年ぶりに開発されたタクシー専用車 JPNタクシーのチーフエンジニア

12月20日(水)

長島理選手

(パラバドミントン)

仕事もスポーツも全力投球!

長島理さんは二つの顔を持っている。普段は化学研究者。そして、もう一つの顔はパラバドミントンで世界と戦うアスリートだ。
「仕事もスポーツ、どちらも全力!」それが長島さんのモットーだ。普段は株式会社LIXILでトイレや洗面化粧台などに水アカや汚れが付きにくくする技術について研究。そして、勤務が終わるとアスリートに変身する。「研究もスポーツも地味な努力が一番大切。挑戦と失敗を何度も繰り返すことが成果につながる」と語る。
長島さんは20歳の時、事故で脊髄を損傷し車いす生活になった。しかし絶望の中で光を見出したのは、中学時代から始めたバドミントンだった。21歳で再びラケットを握り、パラバドミントンに打ち込むと、国内大会で優勝13回、世界選手権でも銅メダルを獲得。長島さんは日本のパラバドミントン界のパイオニア的存在だ。目指すのは2020年に初の正式種目となる東京パラリンピック。その大舞台で狙うはもちろん輝くメダルだ。

長島理選手(パラバドミントン)

日本のパラバドミントンのパイオニア

長島理選手(パラバドミントン)

目指すは2020年東京大会のメダル

長島理(ナガシマオサム)
1979年10月21日生まれ 38歳 埼玉県出身 株式会社LIXIL所属
大学時代に事故で脊髄を損傷し車いす生活になる。
2005年INAX(現LIXIL)に入社。研究者として勤務しながらパラバドミントンのアスリートとして活躍。2020年東京で初の公式競技となるパラバドミントン出場を目指している。
国内大会13回優勝。2015年世界選手権ダブルス銅メダル。
WH1クラス・シングルス世界ランキング7位(2017年9月30日現在)

12月13日(水)

垣内俊哉さん

(株式会社ミライロ 代表取締役社長)

バリア[障害]をバリュー[価値]に変える!

垣内俊哉さんは、生まれつき骨がもろく折れやすい“骨形成不全症”で幼い頃から車いす生活だった。それでも「自分が出来ることは何か?」と前向きに考え、大学在学中にユニバーサルデザインの企画設計などを行う株式会社ミライロを起業。社長としてアグレッシブに忙しい毎日を送っている。取材した日も、朝一番で大阪本社から東京支社へ。
移動して会議に参加したあと、夕方からは早稲田大学へ向かい講演会と大忙しだった。
講演のテーマは「バリアバリューから未来を創る」垣内さんが提唱するのは、バリア[障害]をバリュー[価値]に変えること。そして障害を持っているからこそ気付ける視点を活かしたサービスを生み出す考え方だ。例えば、車いす生活を送る垣内さんは「高さ106cmの視点」から、誰もが使いやすいオフィス設計のアドバイスを行うなど、ユニバーサルデザインを提案するコンサルタントとして幅広く活動している。

垣内俊哉さん(株式会社ミライロ 代表取締役社長)

早稲田大学で講演会

垣内俊哉さん(株式会社ミライロ 代表取締役社長)

理念は“障害を価値に変える”

垣内俊哉(かきうちとしや)
1989年4月14日生まれ 28歳 愛知県出身
障害を価値と考える「バリアバリュー」を理念に掲げ、2010年に株式会社ミライロを設立。
誰もが使いやすいユニバーサルデザインを提案するコンサルタントとして設計監修・製品開発・教育研修などを幅広く手がける。年間の講演数は100件を超える。
2015年より日本財団パラリンピックサポートセンター顧問に就任。

12月6日(水)

上原大祐選手

(パラアイスホッケー)

子供たちに夢を持つ自信を届ける、パラアイスホッケー日本代表候補・上原大祐

上原大祐選手(パラアイスホッケー)

練習が終わり笑顔

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長野で行われているパラアイスホッケーの日本代表合宿でお会いした上原大祐選手は激しいプレーの時とはうって変わって人懐っこい笑顔が印象的だった。
「僕、子供からも動物からも同じ仲間だと思われるらしくスグ仲良くなっちゃうんですよ」
そう言う上原選手は現役のアスリートであり、会社員でもあり、そしてNPO法人の代表として“子供たちに夢を持つための自信を届ける活動”をしている。
「障害を持った子供たちが何かやろうとすると最初に立ちはだかるのは身近な人たち、ご両親や医療・福祉関係の人たちなんです。」
本人がやりたいと思っても障害があるから危ない、そんなこと出来ないから、と子供たちの可能性を奪っちゃう事があるんです。
そういう決めつけを無くして、子供たちが何かに挑戦し、それが出来た時に自信になる。自信が付いたら「今度はこれをやりたい」と言える様になる。
そうして自分たちで自分たちの生活を変えていける事になるんです。
そう語る上原選手はプレーの時以上に熱かった!

上原大祐選手(パラアイスホッケー)

長野県岡谷で日本代表の合宿中の上原選手

上原大祐選手(パラアイスホッケー)

練習中の上原選手

上原大祐(うえはらだいすけ)
1981年12月27日生まれ 35才 長野県出身
NEC所属 パラアイスホッケー日本代表候補
生まれながら二分脊椎という障害があり幼い頃より車椅子生活になる。
19歳の時にアイスホッケーを始め、2006年トリノパラリンピックに日本代表として選出され、日本人選手最多ゴールを決める。
2010年バンクーバーパラリンピックでは準決勝のカナダ戦で決勝ゴールを決め銀メダル獲得に貢献。
現在はアスリートとしてだけではなく会社員、そしてNPO法人「D-SHiPS32」の代表として、「誰もが夢を持って挑戦する社会」を目的に活動している。