“霊峰富士”の麓が舞台となる富士山女子駅伝
今年で11回目を迎える「富士山女子駅伝」。男子に「出雲駅伝・全日本大学駅伝・箱根駅伝」の三大駅伝があるように、女子も10月「全日本大学女子駅伝」、そして年末の「富士山女子駅伝」が二大駅伝として注目される。
同じチームで走る最後の駅伝となるこの大会は、男子でいえば「箱根駅伝」のような位置づけとなる。 学生スポーツだからこそ1年間という限りがあるチームの集大成・真の日本一を決める大会であり、大学女子駅伝を締めくくる、年末の風物詩として定着してきた。
富士山と大鳥居の絵力あるスタート地点
(富士山本宮浅間大社)
スタートは、全国1300余りある浅間神社の総本山、富士宮市・富士山本宮浅間大社。晴天に恵まれれば富士山と浅間大社の大鳥居が見守る中、号砲の時を迎える。そして富士川沿いや田子の浦港、富士山しらす街道など富士の名所を巡る舞台は、至る所から富士山が望めるコースとなっている。
最終7区 高低差169m『魔の坂』
しかし、その区間編成は、女子駅伝の中でも随一の過酷さと多様性を併せ持つと言っても過言では無い。最短の3.3㎞から最長10.5㎞の多様な区間距離。富士山からの傾斜が生み出すアップダウンや、海岸沿いには強烈な海風が選手の行く手を阻む。
そして、最終区間には高低差169m、ビルに例えると50階にもおよぶ『魔の坂』が待ち受けている。また実業団の駅伝を含めて全43.4kmは女子駅伝最長。類をみない過酷なコース設定は、区間ごとに特性が違うため、どの選手をどの区間に配置するのか、各チームの戦略にも注目。
昨年、10回目の記念大会を節目として、中継テーマソングをリニューアル。透き通った歌声とメロディーが魅力の女性ボーカルグループ、「Little Glee Monster」書き下ろしの「Million Miles」。冬の朝の静寂と、ランナーたちの熱量や高揚感を示すかのような力強さを表現したメッセージソングが今年も番組を彩ります。
5年連続 大学女子駅伝二冠達成!
第1回大会から5連覇の絶対女王・立命館大学に変わって、名城大学という新たな女王が誕生したのが2018年。以来、大会5連覇を果たし名城一強時代を築いてきた。今年は大会史上初の6連覇という偉業を狙う。昨年度の超有力ランナーであった4年生2人が卒業し、真価が問われる1年となったが、今年の全日本大学女子駅伝では前人未到の7連覇を達成!本大会でも歴史を塗り替える6連覇を狙う!
33年ぶり大会新記録樹立 サラ・ワンジル(1年生)
2018年から4年連続の2位。立命館、名城など西の強豪が一時代を築いてきたが、その牙城を崩すべく、着実に土台を固めてきた。絶対的エース不在と言われた昨季は選手一人一人が着実にレベルアップし、全日本大学女子駅伝では4位入賞。外園監督も「狙い通りの内容。最高の駅伝をやってくれた」と、確かな手応えを口にしていた。
3000m障害で世界選手権に出場した吉村玲美など主力メンバーが卒業した一方、今年は絶対的エース候補の1年生が入学。関東インカレの10000mでは、1年生のサラ・ワンジルが衝撃のデビュー。32分17秒19の好記録で33年ぶりに大会記録を塗り替え、その名を全国に轟かせた。さらに、同じく1年生の野田真理耶は高校3年生で5000m15分台の記録を出すなど、鳴り物入りで入学した。強固なチーム力を誇る伝統校が、即戦力ルーキーという新たなピースを携え、今年の全日本大学女子駅伝では準優勝!本大会でついに打倒・名城の悲願を成し遂げるか、雌伏雄飛の大東文化が初の頂点を狙う!
3年生主将の村松灯が王座奪還へ導くか!?
2013年の第1回大会から5連覇を達成したものの、その後は優勝から遠ざかっている。しかし今年の立命館大学は違う!全日本大学女子駅伝では、6区間中3区間で区間賞を達成!1区では3年生にして主将の大エース村松灯がトップでタスキを繋ぐと、2区ではルーキー太田咲雪も区間賞を獲得。3区で名城に抜かれ2位になったものの、4区で3年生の中地こころが区間賞の力走を見せ名城にあと一歩のところまで迫った。最後は大東文化大に競り負け3位に終わったものの、その後はトラックで好記録を連発!6年ぶり王座奪還へ勢いにのっている!
パリ五輪代表期待の不破聖衣来 (10000m日本歴代3位)
その立役者となるのが、パリ五輪代表が期待される
不破聖衣来(3年)。1年次には、10000m初レースで日本歴代2位(現在3位)の記録を出し陸上界に衝撃を与えた。また、同年の富士山女子駅伝では、各校のエースが集う5区で10人抜き、さらには区間記録を1分54秒も塗り替え、新たな不破伝説誕生となった。さらに「不破だけじゃない」とチームの士気は高い。エースにどれだけ余裕を持たせて走らせるかをテーマに第2のエースたちが芽吹き始めている。名城レギュラーと渡り合える選手があと1人、2人出てきたらこのチームは大化けする可能性が大いにある。今年狙うは3位!そしてパリ五輪への期待がかかる不破が最終学年になる来年は「女王」の座を奪いに行く。
3年生の永長里緒 (学生のオリンピック ユニバ代表)
優勝候補・名城大学を追いかけるチームもレベルアップしている。前回大会ではシドニー五輪女子マラソン金メダリスト高橋尚子さんの母校でもある大阪学院大学が2位と大躍進。準優勝メンバーの7人中6人が残る今年も、さらなる飛躍に期待がかかる。
チームのエースは1年生の頃から最長区間を託されている3年生の永長里緒。今年3月に行われた日本学生女子ハーフで2位となり、“学生のオリンピック”ワールドユニバーシティゲームズの日本代表にも選出された絶対的エースを中心に絶対女王・名城大学に挑む!
3年生の山﨑りさ(学生個人選手権10000m 優勝)
そして、去年は名城大学の対抗馬にあげられながらベストメンバーを組めず3位に終わった日本体育大学。これまで最長エース区間が鬼門となっていたが、今年4月に行われた学生個人選手権10000mで3年生の山﨑りさが10000m初挑戦ながら他校のエースたちを押しのけ優勝。
前回大会6区区間賞の嶋田桃子(3年)や関東インカレ1500m2位の保坂晴子(4年)、3位の尾方唯莉(3年)、3000m障害優勝の齋藤みう(3年)など名城大学にも引けをとらない充実の戦力で今年は初の頂点を狙う!
4年生にとっては大学生活の集大成
一本のタスキに思いを乗せて!
日本全国から集う全24チームが、集大成の戦いに挑む!
百花繚乱の富士山女子駅伝が今年の駅伝シーズンを締めくくります!
テレビのdボタンをプッシュすると、
豪華プレゼントが当たる駅伝ゲーム 「ガチャムク駅伝」が楽しめます!
駅伝ならではのタスキを繋ぐ使命感を感じつつ、
前を走るランナーを抜かし様々な障害物をよけて、
中継所・フィニッシュを目指すゲームです。
※締め切り:2023年12月31日(日) 23:59