2019.10.17 放送 第1話(初回15分拡大)
好きな人が私を好きだと言ってくれた奇跡。
輝いていた。
あの日々の記憶さえ無くさなければ、
私は生きていける――。
現在失業中の27歳・難波ユリカ(新木優子)は、見た目が悪いわけではなく、コミュニケーション下手というわけでもないのに上手く恋愛ができない。その理由は、初めて付き合った彼氏、“マコチ”こと斉藤真(高良健吾)との恋愛にあった。
ユリカは、初めての恋愛で、好きになった人とごく自然に付き合う、という経験をしたが、当時の彼女はその尊さがわかっておらず、些細なすれ違いからマコチを振ってしまう。だが、次に付き合った男はクズ、その次に付き合った男はもっとクズ……という失敗を経て、上手く恋愛が出来なくなってしまったユリカが出した答えは、『幸せだった過去の恋の時間に浸る』ことだった。
元カレとの思い出を源泉に、切なく甘酸っぱい恋愛描写で人気の小説家・丸の内さくら(山口紗弥加)の小説を愛読し、マコチとの幸せな思い出に浸っては心の中でマコチとの妄想の会話を繰り広げるユリカ。毎朝SNSでマコチのことを検索する日々を送るユリカは、初対面の男性に対しも“モトカレスカウター”なるものを起動させ、マコチとのかすかな共通点を見つけることに喜びを感じていた。親友のネイリスト・周防ひろ美(よしこ)は、ユリカを心配し、「不毛なことをしている場合じゃない」「現実を見ようよ」とアドバイスする。するとユリカは、マニアとはそういうもの、と開き直る。他人に迷惑をかけず、好きなものに全力で熱中し、浸る――私はモトカレマニアなのだから、と……。
失業保険がもうすぐ切れる上、アパートの更新も近づいていたユリカは、チロリアン不動産の面接を受ける。社長の安藤一朗(小手伸也)は、部下の大沢将(森田甘路)、白井忠文(関口メンディー)とともに、過去の失敗から、女性とはお酒を飲みに行かない“ハラミ会(ハラスメントを未然に防ぐ会)”を結成するほどリスクヘッジに敏感な男だが、ユリカの強引さに押され、取り敢えず仮採用することを決める。
そこでユリカは、初めてひとりの客を担当することになった。異動で北海道から上京してきた大手食品会社勤務の理系男子・山下章生(浜野謙太)だ。山下が食べ歩きが趣味のグルメマニアだと知ったユリカは、同じマニア気質を持つ者として彼にシンパシーを抱く。
そんな折、ユリカは、大阪に出張していたというもうひとりの社員と顔を合わせる。何とそれは、マコチだった――。