剣持麗子 … 綾瀬はるか
- 容姿端麗でスタイル抜群。派手な高級スーツを身にまとい、ヒールをカツカツと鳴らしながら風を切って我が道を突き進む敏腕弁護士。どんな相手に対しても物おじせず、圧倒的な法律知識とハッタリを効かせた話術を武器に、数々の難局からクライアントを救ってきた。クライアントのためなら、どんなあくどい手を使ってでも“勝ち”にこだわる彼女。誰もが認める超優秀な弁護士ではあるものの、勝ちにこだわるあまり内外に敵も多い。しかし、そんな外野には目もくれない、忖度(そんたく)しない。麗子はいつも自分の心に正直なだけで、「お金が欲しい」という誰もが持つ感情が人一倍強いだけだと豪語する。彼女を表現するとすれば、猪突(ちょとつ)猛進、勇猛果敢、そして“一触即発のジャックナイフ”。そんな忖度(そんたく)しない物言う弁護士が、ひょんなことからある大事件に巻き込まれていく。
篠田敬太郎 … 大泉 洋
- 麗子の亡き元彼・森川栄治が暮らしていた軽井沢の別荘で管理人を務める男。病気がちな栄治の面倒を見ながら居候させてもらっていた。栄治の大学時代のサークルの先輩であり、かつて麗子とも会ったことがあるようだが彼女は全く覚えていない。自分のことを覚えていない麗子にムッとすることなく優しく対応する篠田は、物腰が柔らかくたたずまいもスマートで、その人畜無害な様子に麗子も一定の信頼を寄せるようになる。昔からミステリー小説が大好きで、ミステリー作家を目指しているとのことだが、定職に就かずブラブラしている篠田の過去を、栄治亡き今となっては誰も詳しくは知らない。人目の付かない栄治の別荘に身を置く理由が他にもありそうで……。
森川栄治 … 生田斗真
- 大手製薬会社・森川製薬の社長・森川金治(もりかわ・かねはる/佐戸井けん太)の次男。爽やかで温厚、我の強い麗子すらも魅了した美青年-。大学時代、模擬法廷の授業で豪腕ぶりを発揮する麗子に興味を持ち、後に交際することになった。当時、栄治はミステリー研究会に属しており、いつまでたってもサークルに入り浸る篠田(大泉洋)を邪険にすることなく受け入れたという。そんな縁もあって、持病のぜんそくが悪化し、軽井沢の別荘で療養することになった栄治の身の回りをお世話するため、篠田は別荘の管理人として居候させてもらっていた。しかしある朝、栄治は自室のロッキングチェアにもたれたまま死亡。さらに、「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言を残していた。
森川紗英 … 関水 渚
- 亡き栄治の従姉妹(いとこ)で、幼少期からずっと栄治に思いを寄せていた。自分の感情に正直な性格で、思ったことはどんどん口に出し行動に移すタイプ。栄治の元カノである麗子に対しても、嫉妬心から容赦なく食ってかかる。栄治の突然の死をめぐっては、「潔白なのは私だけ」と、打算で動く森川一族に疑いの目を向ける。しかし一方で、栄治に愛されなかった紗英にも、栄治の死に関与する動機がありそうで……。
森川拓未 … 要 潤
- 亡き栄治の従兄弟(いとこ)。気が短く、横柄な態度で周りに暴言をはく。新薬の発売に向けて取り組んでいるが、社長から目の敵にされている。「栄治がいなくなったら都合がいい人間がいる。拓未を筆頭にな」と社長から殺人犯扱いを受け激高する。森川製薬で野心を燃やす拓未の本当の顔とは?
森川金治 … 佐戸井けん太
- 亡き栄治の父親で森川製薬の社長。栄治が残した遺言により、見ず知らずの部外者に遺産が渡ることへ立腹している。栄治に代わって会社の大株主になるであろう“犯人”が、はたして自分にとって得になる人物かどうかが目下の心配事。前代未聞の犯人選考会を開き、犯人の適任者が誰なのかを見定めていく。
堂上圭 … 野間口 徹
- 獣医師で亡き栄治の愛犬・バッカスの主治医。栄治の別荘の敷地内にある離れで5歳の息子と二人暮らししている。父の代から森川家の専属獣医師だったため、幼少期から栄治とは親しい仲だった。栄治からバッカスを引き取り、お世話をしている。温厚でスマート、落ち着いた雰囲気の堂上が物語にどう関わっていくのか。
森川雪乃 … 笛木優子
- 亡き栄治の元カノで拓未の妻。妖艶な雰囲気をまとい、弁護士の村山をはじめ男たちをとりこにする。そんな雪乃をやっかむ紗英(関水渚)は執拗(しつよう)にかみつくが、雪乃は一切相手にしない。栄治が病気になった後、栄治の従兄弟(いとこ)である拓未と付き合い、後に結婚した。
原口朝陽 … 森 カンナ
- 看護師で亡き栄治の元カノ。生前、病弱な栄治の身の回りを世話しており、親密な時間を過ごすうちに栄治と恋人関係になった。内気な性格で、おどおどした態度を取る。清廉潔白にみえるが、何か隠し事がありそうな雰囲気。栄治の死に関しても知っていることがありそうだが……。
森川真梨子 … 萬田久子
- 亡き栄治の叔母で森川製薬の専務。金治とは覇権争いで犬猿の仲。真梨子を中心とした専務派では、新薬の鎮痛剤の開発に取り組んでおり、再来年の発売を目指している。大きな功績となりうるが、手柄を邪魔しようとする金治に発売を阻止されそうになっている。
村山権太 … 笹野高史
- 栄治から奇妙な遺言状を託され、醜い相続争いの渦中で奮闘する顧問弁護士。この相続を解決したら弁護士を引退しようと思っており、優秀な麗子には絶大な信頼と期待を寄せている。過去に麗子のような優秀で美人な女性弁護士を亡くしており、勇猛果敢すぎる麗子の身を案じている。欲望に正直なトップ弁護士の麗子と、質素でつつましい町弁(まちべん)の村山。正反対な二人だが、心を通わせ信頼関係を築いていく。
津々井君彦 … 浅野和之
- 麗子が所属する国内トップの弁護士事務所「山田川村・津々井法律事務所」の創業者。冷静さとしたたかさを兼ね備えており、猪突(ちょとつ)猛進な麗子を手のひらで転がす上手(うわて)な上司だ。麗子にボーナスカットを言い渡したことで、怒り心頭になった麗子はしばらくの間休職することになる。そのまま放任するかと思いきや、栄治の遺産を狙う麗子の前に突如現れ、「うちの事務所に戻らないか」と提案するのだった。津々井の思惑は一体何なのか?