…八つ墓村…
■今回の事件■
昭和二十三年、初夏。
井川辰弥(藤原竜也)という青年が、ラジオの人捜しで捜索を受けたところから今回の事件は始まる。
七歳にして母を亡くし、その後、孤児として苦労して育った彼の元に、実の父親の親戚から突然、捜索の手が及んだのだった。しかも、それは父からの莫大な遺産の相続人として……。
仲介に立つ弁護士の事務所で、代理人として彼を迎えに来た母方の祖父に初めて会ったまさにその時、事件の幕は切って落とされた。祖父が目の前で突然苦しみだし、血を吐いて死んだのだ。毒殺だった。それでも、辰弥は自らの出生の秘密を探りたい気持ちを抑えきれず、出生地である八つ墓村に赴くことを決意する。代わりに迎えに来た親戚筋の美しき女性・森美也子(若村麻由美)に連れられ、故郷へと帰る辰弥。しかし、それは村人には歓迎されざる帰還であった。
辰弥こそ、400年前の落ち武者殺しの子孫で、20数年前、村の32人を殺した犯人・要蔵(吹越満)の息子であったからだ。8人の落武者の「たたり」に怯える村人たち。果たして、悲劇は再び、村に襲いかかるのだった。辰弥が帰ってからというもの、実兄の久弥を皮切りに次々と、そして、まったく何の脈絡もなく村の人々が毒殺されていったのだ。
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