F1 スーパースター列伝Vol.2
文・山口正己

スペインのF1熱の上昇をよく現しているのが、来年のマクラーレンのドライバーラインンナップだ。来年、アロンソはマクラーレンに移籍するが、チームメイトは同じスペインのペドロ・デ・ラ・ロサが有力。テレフォニカを始め、活力溢れる企業がF1を応援し、バックについているというのがその理由だが、マクラーレンほどのチームが、同じ国のドライバーを2人並べるというのは、マーケティングの見地から見ても異例中の異例と言える。
もちろん、企業の経済状態も上向いているが、アロンソのお陰でサーキットは大入り満員。スペイン企業に"F1は投資の価値あり"と思わせたのは、去年、アロンソがワールドチャンピオンを奪ったからに他ならない。

イタリアGPで珍しくルノー・エンジンがブローアップし、アロンソはリタイアした。そこでもアロンソは不平を洩らすことなく、じっと耐えた。去年、鈴鹿で最も難しいと言われる130Rでシューマッハをアウト側からぶち抜いたアロンソ。今年は、もっと内に秘めた闘志を燃やして10月8日に決勝を迎える鈴鹿にやってくる。

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