「柳本ジャパン」というと、「データバレー」や「IDバレー」という言葉で強調されがちだが、じつは「データ」とは、選手の肉体の中でこそ育まれるものだ。いくら外野の隠密部隊がデータ収集したところで、それを表現するのは選手たち自身である。相手がデータとは逆のことをやってきても、選手たちは空中で、一瞬にして、それに対応できなければならない。つまり柳本が指摘する「人間力」の大きい選手が、チームの完成度を高める鍵となる。済州ラウンドには、五輪のグループ予選で顔を合わせるホスト国の韓国と、ブラジルが同居する。間違いないく、厳しい闘いになるだろう。しかしネットの向こう側でこちらを睨みつける、吉原や竹下たちの視線を見てほしい。彼女たちが見つめているのは、ひと月後に迎えるオリンピックの聖地なのである。
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