O:ほんの一年くらい前、バレーそのものを辞める辞めないで悩んでいたのが嘘のようですよ。ストレスから来るアレルギーで悩まされていて、これはもうバレーを辞めないことには苦しみから開放されないな、と分かっていました。もう、口は、たらこのように膨れ上がるし、お岩さんには悪いけど(笑)、酷い時には本当にお岩さんのような顔になってしまっていたんです。気管支まで腫れるから呼吸ができなくなって、救急車で運ばれたことも何度かありますよ。だから昨年3月に全日本に集合され、柳本監督と個人面談があった時に「5月の黒鷲旗の後に引退しますので、全日本には参加できません」と断ったんですけど「もう少し頑張ったら、オリンピックに行けるかもしれないので、一緒に戦おう」と言われて、ついその気になっちゃった(笑)。
Y:その気になったら、アレルギーもピタッと治っちゃった(笑)
O:人間の身体って不思議ですね。バレーに取り組む気持ちが変わったら、あれほど悩まされていたアレルギーがその後、一度も出ないんですよ。多分、一年前までは義務でバレーをやっていたんだと思う。今は、もっと上手くなりたいと自分から求めていけるようになった。事実、全日本では、いつ誰がメンバーから落されるかなんて、分からないじゃないですか。チーム内競争があるからみんなドンドン上手くなっているし。私だってみんなと同じ歩幅で成長したいですからね。絶対に取り残されたくない。アテネ行きの切符は取りましたけど、メンバーの誰もが絶対に行けるという保証はないじゃないですか。メンバー12人が発表されるまで、まだ戦わなくてはなりません。でも、もし私も最終メンバーに残ったら、五輪後に柳本さんには真っ先に「ありがとうございました」と言いたいですね。五輪の舞台を踏ませてもらったのはもちろんだけど、人間は変われるんだ、ということを教えていただきましたから。
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