Y:どうしてまたそんなに変わっちゃったんでしょう。30歳の目覚めですか?
S:やっぱり去年、ワールドカップの最終メンバーから外された、というのが大きかったですね。2002年の世界選手権の時も最終メンバーに残れなかったんですけど、さすがに2年連続で試合直前に外されたのは悔しかったですよ。特に、去年のワールドカップの時は、悔しくて悔しくて、試合はほとんど見ることができませんでした。女子は「凄いなあ、やるなあ」と応援していましたけど。
Y:でも、ワールドカップに出場できなかったのは不整脈が起きたという健康上の理由と聞いていますけど。
S:いや、実は違うんです。確かに合宿中に不整脈になったこともありますけど、実力不足で落されたのです。だって、不整脈がひどくなったのは、外された翌日からですから。検査入院し、カテーテルを入れてチェックしたところ、心臓そのものには異常がなく、ストレスから来るものだと言われました。周りの人から技術的なことを「あーでもない、こーでもない」と言われ、自分の中でも「ワールドカップに出なくては、出なくては」とプレッシャーをかけていたので、そんなことが知らず知らずのうちにストレスになっていたんだと思います。今まで甘やかされていたんですよ。身長がデカイ(205cm)から毎年全日本がスタートすると必ず招集される。自分の中で、全日本は当たり前だと思い込んでいました。前監督の寺廻(太)さんは、スーパーエースとして辛抱強く使ってくれましたしね。そういう甘い場所から、野に放たれ落ちることを知ったんです。これまで通りにやっていたのでは代表に残れないということが、昨年、一昨年の経験で身に沁みました。
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