Y:ワールドカップ直前もそうだったじゃないですか。できない、できないと悩んでいたのに、コートに立ったらあの変わり様(笑)。
S:ああいう大きな舞台だと、余計なことが考えられなくなるほど集中するじゃないですか。それがいいのかもしれませんね。あとは、精神的にも肉体的にも追い込まれた時。負い込まれるのは嫌ですけど、でもそういう状況の時って、何も考えられず身体だけで反応するようになる。そうするといきなり感覚が戻ってくることがあるんですよね。確かにワールドカップの時もそうでしたよね。ゲームが近くなると「スパイクが打てない」と悩むんですけど、試合に入るとなぜかすごくスパイクが決まり出すということがよくあります。
Y:今、いろいろ悩んでいるということは、まだ追い込み方が足りないんじゃないですか(笑)。
S:勘弁してくださいよ(笑)。NECも練習はきついけど、全日本はその比じゃない。日の丸を背負うんだから当たり前なんですけど。全日本は精神的にも身体的にも本当に厳しいですね。生き残りの競争もあるし、メンバーはすごく意識が高いから絶対に置いて行かれたくないという思いもある。精神的にタフにならないとやっていけないですね。そうじゃないとコートにも立たせてもらえない。身体的も強靭であることが求められる。毎日ではないけど、監督の中に今日は「選手を追いこむ日」みたいな練習があるじゃないですか。そういう日は、立ち上がるのも辛くなりますね。呼吸もできなくなるし、筋肉はパンパンに張って痛いし、部屋に戻ると、ベットに横たわって、ただボーッと天井を見ています。放心状態ですね。
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