Y:大山選手や栗原選手がうらやましがっているブロックアウトを取る技術というのは、どうやって磨いたんですか。
T:私は大山や栗原のように身長が高くないし、高い二段を打てないから、相手ブロックをブロックアウトやフェイントで交わすしかなかったんです。これができなかったら私は生き残れない。男子大学生を相手に随分練習しましたよ。ブロックアウトのテクニックはそもそもイクさん(成田郁久美)に教えてもらったんですけどね。一人で練習する時は壁を使います。ジャンプしてボールを壁にグッと押し付けて、タイミングを見て弾くという練習です。これだけでも、ブロックアウトを取る練習には随分なると思うんですけどね。私の全日本での国際デビューというのは、99年のワールドリーグかなんかのロシア戦だったんですよ。その時イクさんが足を骨折していて、私が替わりにレフトに入った。そしたらいきなり山脈のようなブロックを突きつけられた。ガモア選手は203cmですから。やっぱり、考えますよね。どうしたらあの壁をぶち破れるか、って。だからブロックアウトの練習は死ぬほどやりましたよ。国内で戦っているときは、クロスを打ち抜いたり、ストレートを使ったりしながら、それでも通用していた。でも、世界に出て初めて、これだけの技では世界に歯が立たないことをまざまざと見せつけられたんです。今、考えれば、デビュー戦が世界でも最も高いロシアで本当に良かったなと思っています。
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