Y:「勝負だから勝ち負けはある。しかしこのチームは負けが許されない」とみんなに言ったそうですね。彼らはその言葉で目が醒めたと言っていますけど。
M:プロ野球選抜を格下と言っては悪いですけど、でも一発勝負では格下に負けるということもあるんだということを皆、あの試合でわかったと思うんです。そういう状況になった時には、他人の話もすんなり耳に届く。合宿当初は、キャプテンとしての姿勢は態度で示すしかないと考えていたんですけど、壮行試合の後は、言葉でも伝えるようにしました。でも、僕は五輪の経験がないので、やっぱり経験者に五輪の厳しさを語ってもらった方が説得力があると考え、打者では高橋由伸、投手では松坂大輔にお願いしました。2人とも、シドニー五輪を経験していますからね。成功でしたよ。福岡でやった壮行試合の後、五輪予選の会場である札幌に移動したんですけど、その頃から、チームの雰囲気は一変していました。そもそも全日本というのは、目的がはっきりしていたので、僕がまとめるというより、違う方向性に行く可能性はあまりなかったので、やりやすかった。
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