Y:技術といえば、古田さんの盗塁阻止率が6割前後と他の捕手に比べれば異様な高さ。肩の強さはよく言われていますけど、判断が正しく行われている結果ではないかと思っているのですが。
F:でも、基本的に身体能力も高くないと刺せないですよ。盗塁というのは、セーフになると思って走る選手がほとんどじゃないですか。「行ける」と思ったタイミングでスタートするわけです。でもこっちも「そろそろ来るな」というのは予測できますね。例えば今だったら、昨年盗塁王を取った阪神の赤星君が一番の危険人物。2アウトランナー一塁で赤星君がいたら、赤星君がどこかで走るのは誰でも予測がつく。結局、どこで走るかなんです。多分、赤星君には「いつでも走っていいよ」というサインが出ているはず。そうしたらピッチャーはランナーが走れないタイミングで投げるか、後はカウントによって走るかですよね。例えば、低めにボールを投げる可能性の高いカウントってあるじゃないですか。そういうカウントを狙って走る可能性が高い。それとも、そのまま勝負するか、あるいは外角に外して勝負をするか。まあ、いわば賭けみたいなもんですよ。走るのではないかという予測はできても、ではリスクを背負って刺すために色々なことをやるかといったら、僕はやらないですね。
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