インタビュー・文/吉井妙子

Y:清水選手が今シーズン、最大の目標にしていた世界スプリント選手権が1月17日、18日の2日間、長野のMウエーブで開催されます。狙うは総合優勝、ですよね。
S:もちろんです。500mと1000mを4本滑っての合計タイムを争う世界スプリント選手権は、スプリンターとしての総合力が問われる試合ですからね。陸上で言うなら、100mと400mの種目を制するという感じかな。それを2日間で2本ずつ計4本滑る。瞬発力と持久力。この相反する二つの能力が求められるんです。国際大会に出場するようになったこの12年間に、オリンピックでは金、銀、銅メダルを獲得したし、ワールドカップでは30勝以上している。年間チャンピオンにもなった。世界記録も樹立しました。ほとんどの大会で表彰台の真ん中に上がって来ましたけど、未だに、世界スプリント選手権王者のタイトルは獲ったことがないんですよ。500mに関しては自信があるんですけど、1000mとなるとやっぱり筋力に優れた外国人勢の方が断然強い。しかも1本だけならまだしも2本滑らないといけない。2本目の1000mになるともうほとんど体力が残っていなかったんですよ。気力で滑っていた感じですね。4本目を滑り終えると、体力も能力も知力も一滴も残らず使い切った状態になるので、もぬけの殻みたいになります。
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