◎インタビュアーの目
156cmの小さな身体には、知識や知恵がたくさん詰まっていた。言葉ひとつひとつを丁寧に選び、言葉のニュアンスの妥協を許さない。こちらの質問にも「ちょっと違う気がするんですけど…」と言って、小首を傾げながら自分の感覚に適合した言葉を探し出そうとしている。こんな性格の緻密さが、確実にステップアップしてきた裏づけにもなっている。竹村製作所のOLになって二年目。社長室企画広報課に勤務する。「でも、オフシーズンの午前中にちょっと顔を出すだけで、仕事らしい仕事をしていない」と笑うが、職場の上司は「一を教えれば十を察するので、充分な戦力になっています」と太鼓判を押す。スケートのトレーニングは、内臓が焼けつくように辛い。そんなハードな練習を繰り返してまでなぜスケートを続けるのかと聞いた。当然「世界一になりたい」という言葉を想像していたが、「いい女になりたいからです」と即答された。ホッとした。どうせなら世界一いい女になろうよ、新谷さん。
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