◎インタビュアーの目
加藤選手と話していると、いつもながらバレーに対してむせ返るほどの愛情を感じる。もちろん、バレー関係者には「バレーを好きな気持ちは誰にも負けない」と断言する人は多々いるが、その濃さが違うのだ。かつて加藤選手に、各競技で活躍するトップ選手たちを何人か引き合わせたことがあった。彼らの高い意識性を学んで欲しかったのと、バレーがなぜ世間から注目されなくなってしまったのか、他競技の選手たちの言動から気がついて欲しいと思ったからだ。その時、加藤選手は屈辱を感じたという。自分の屈辱はバレーの屈辱と思った。日本バレーを何とか、サッカーや野球に肩を並べるまでにはいかなくとも、季節物の人気ではなく、恒常的に注目されるスポーツにしたいと、強烈に考えるようになった。そして、海外移籍という行動に出た。これには多くの反対があった。加藤選手のバレー生命が絶たれるのではないかと心配するほどの妨害もあった。しかも移籍先のギャランティは200万円。さすがの私も「時期尚早」と言おうとした時にこんな言葉を返された。「僕は日本のバレーを強くしたいんです。アテネ五輪に行くには今、行動するしかないんです」。私は言葉を飲むしかなかった。バレーは、加藤選手のアイデンティティでもある。バレーを否定されることは、自分を否定されること。ワールドカップでは、これまでに蓄積したノウハウをすべて出し切り、日本バレーの価値を高めてほしい。それが、加藤選手のアスリートとしての価値を高めることでもある。
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