インタビュー・文/吉井妙子
4年に1度のバレーボールのビッグイベントで、来年夏のアテネオリンピックへの出場権をかけた「ワールドカップバレーボール2003」が11月1日から日本で開催される。全日本が誇る“超高速ハイパーセッター”宇佐美大輔。父は全国でも有数の強豪・雄物川高校監督という血を引き、その抜群の運動能力はセッターながら最高到達点は340cmを軽く越え、ジャンピングサーブも力強い。また、トスワークはパス力があり、田中JAPANが目指す両サイドの速い攻撃を組み立てる素早いトスワークが身上だ。
【WorldCup 2003:世界の強豪チーム12カ国が激突する熱戦の模様をフジテレビ系列では独占中継する。日本戦については、全戦(男女)22試合をゴールデンタイムで放送する。】
Y:宇佐美選手は全日本に選ばれて4年目ですけど、大きな世界大会でトスを上げるのは、今回のワールドカップが初めてですよね。ちょっと意外な気がしました。
U:まだスタメンは発表されていないので僕かどうかはわかりませんけど、もし正セッターとしてコートに入ることになれば、そうです。初めて全日本に呼ばれたのはまだ寺廻(太)さんが監督の時で、まあ、全日本の空気を吸っておけや、というぐらいの感じだったと思います。将来を嘱望されているなんて全然思いませんでしたよ。大学3年の時だったと思いますけど、セッターとしては笑っちゃうくらいに何もできませんでした。あの時、吉永(文幸)さんや紫和(昌修)さんがいたじゃないですか。彼らがトスを上げているのを見て、何であんなにボールが飛ぶんだと本気で落ち込んじゃいましたから。場違いなところに来ちゃったと思いましたね。全日本のセッターというのは経験のある人が上げるもの、というイメージがあった。だから将来的にもっと歳を重ねたら全日本のトスを上げてみたいとは思っていましたけど、20歳そこいらの僕が選ばれたのは何でだろう、と不思議だった。でも、吉永さんや紫和さんのトスワークを見て、あのレベルに僕もいきたいと強く思いましたけど。
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