海峡を渡る
バイオリン
そんなスタッフとキャストの丹念な仕事がすべて凝縮された4ヶ月の撮影は終わった。
1日早く収録を終えた菅野美穂は、
「1ヶ月を切ったのに最後までこだわりをもって撮影しているチームというのは素晴らしいと思いました。期待に答えようというスタッフの皆さんの雰囲気も良かったです。」
と言葉を残した。
そして10月31日、遂にラストカットを終えた草なぎは、それまでの静かな演技とはうってかわって、突然はじけたように叫んだ。
「お疲れ様でした。皆さんありがとうございました。毎日良い環境を作ってくださいまして。ワンカット、ワンカット、スタッフ、キャストの力を終結したものが映っていると思いますので、ぜひ視聴者の皆さんに楽しみにしていただきたいです。」
と語り、すぐさま韓国語で、
「韓国スタッフの皆様、ありがとうございました。皆様にはいろいろ教えていただきました。これからも一生懸命韓国語の勉強がんばりますので、応援お願いいたします。」
と感謝の辞を述べた。すると韓国スタッフ、さらには見学していた韓国人ギャラリーからも大拍手が湧き起こり、「世界に一つだけの花」の大合唱までもが起こったのである。
収録は終わった。11月27日(土)。ついにこのすべての思いが映像となって日本全国を感動で包むことになるのである。
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