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TALK DIGEST

「オバちゃんの粋なはからい」
井上康生

最も美しい技で一本をとり、世界中の柔道選手が憧れる存在、それが井上康生選手。得意技は伝家の宝刀、内股。相手を高く跳ね上げるようにしてかける康生選手の内股は、まさに「これこそが柔道」という美しさ。瞬時に相手の体勢を崩す天性の才能と、強靭な足腰があるからこそ成しえる必殺技。
世界舞台でも敵なしの強さで、世界柔道3連覇の偉業を達成。
そんな康生選手の快心の一本がシドニー五輪、決勝戦。
康生選手はここでも、目の覚めるような、見事な内股で一本。
井上康生の強さ、そして日本柔道の強さを見せつけるような快心の一本でした。その表彰式では、何か四角いものをふところに入れ、表彰台へ。
一番上に上った瞬間、前年に亡くなられたお母さんの遺影をかかげます。お母さんと一緒に金メダルを首にかけられ誇らしげな康生選手の姿が、日本中に感動を呼びました。

浜田:表彰台のところは印象的でしたね。
内田:あの写真は特別に用意されたんですか?
井上:前年に母が亡くなって、一番楽しみにしていたのが母でもありましたんで。(遺影を)持っていってて。
優勝した際には、表彰台に遺影を持って、一番高い所に母を持っていきたいなという想いがあって。
あの場に持っていったんですけど。
浜田:ええ。
井上:はじめ、持っていった時に「写真を持っていっちゃダメだ」って。
危険物等は持っていってはダメなんですね。
浜田:何?危険物?
井上:ガラスとか入ってますから。
浜田:あ、そういうことか。

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