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-ﾌｧﾝﾀｽﾃｨｯｸｽﾄｰﾘｰ-
5月27日
田中将大
○終わらない夏
今年､楽天のｴｰｽ番号を背負う､注目のﾙｰｷｰ･田中将大｡
先日､北京五輪代表候補にも選出された男が語ってくれた｡
(ﾊﾝｶﾁ世代と呼ばれることについて)
｢正直に言えば､おもしろくない｣
あの夏､熱戦を繰り広げたﾗｲﾊﾞﾙへの想い｡
そして愛用するｸﾞﾛｰﾌﾞには､彼の信念が刻まれていた｡
その言葉とは…｡
開幕から2ヶ月｡9試合に先発した田中は､ﾊﾟ･ﾘｰｸﾞ最強と呼ばれるｿﾌﾄﾊﾞﾝｸ打線を気迫で封じ込め､早くも才能の片鱗をのぞかせる｡
1年目にして先発ﾛｰﾃｰｼｮﾝの一角を担う非凡な才能に､名将の期待も大きい｡
だが､時折見せる笑顔には､まだあどけなさが残る｡
それもそのはず､高校を出たばかりの18歳｡
昨年の夏､日本中を沸かせた甲子園の激闘｡
駒大苫小牧のｴｰｽとして､田中は早稲田実業との決勝戦のﾏｳﾝﾄﾞにいた｡
(甲子園の戦いは日本中を沸かせたが)
｢そうなったのも斎藤がいたからだと思うんですけど｣
その時､早稲田実業のｴｰｽとしてﾏｳﾝﾄﾞにいたのが､ﾊﾝｶﾁ王子こと斎藤佑樹｡
2日間に及ぶ戦いで､およそ20ｲﾆﾝｸﾞを投げあった2人に日本中が釘付けとなった｡
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