ジャンクSPORTS
ジャンクNY通信
NYマラソン・激走編
さて、目標のサブフォーには11分程足りなかった僕の走りでした。
ゴール直後の僕の感想は「もう、充分。」というもの。
目標に届かなかったくせに完全に「自分で自分を誉めてあげたい」というモードになりました。
何故なら、正直、それくらい辛かったから…
いやぁ、ラスト15Kmの辛さは筆舌に尽くし難い。
事前に「怪我の際には潔くリタイヤする勇気を持とう」と心に誓い、事実、脚の古傷を痛めてしまい、何度「止めよう」と思った事か。
その僕が、あの日、あの時、何であれだけ頑張れたのか。
自分でも良く解からんのですよ。
改めてレースを振り返ってみます。
前半は快調そのものでした。
沿道の応援はエリア・エリアで特徴があり、ブルックリンなんかはほんとに楽しかったです。本格的なブラスバンドがコーラス付きで「ロッキー」のテーマを演奏してくれている時など、まじで身体にエネルギーが注入されていくのが感じられましたから。
また、応援してくれる市井の人々には必ず笑顔やハイタッチで応え、ボランティアに付き添われた障害者ランナーを追い越す際は、わざわざ振り返って拍手を送り彼等を励ます余裕すらありましたねぇ。
後に公式記録を見ると、ハーフ終了時のタイムは1時間53分。
予定のペースよりも4分早く通過しています。
「前半は押さえ気味に」と、あらゆる先輩ランナーからアドバイスを受けていたにも拘わらず、きっと調子に乗っていたのでしょう、知らず知らずのうちにオーバーペースになっていた事がわかります。
しかし程なく、26km地点のクイーンズボロブリッジの上りで悲劇が起こりました。長い急勾配で全体のペースが極端に遅くなるのに多少イラついて、蛇行しながら前走者の追い抜きを繰り返していたところ…
"ピキッ"。
この夏、一度ならず二度まで痛めた古傷の右ふくらはぎです。
この瞬間「完走を諦める」というオプションが頭をよぎります。
実際に過去に同じ場所を痛めた時にはすぐに練習を取り止めた為、大事には至りませんでした。しかし、いずれにせよ橋の上では止めるに止められず、とりあえず惰性で下まで降りるしかありません。
しかし、橋のたもと、そこは"華の1st. Ave"な訳ですよ。
地鳴りのような大歓声、舞い散る花吹雪。
ゴール以外ではコース最大のハイライトです。
とほほ、ここで止められる訳ないじゃないですかぁ。
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