ジャンクSPORTS
ジャンクOB通信

引き際の美学

ゴールデンウィークが終わりました。
この季節も世界中でスポーツイベントが目白押しでしたが、オリンピックイヤーの今年はスポーツニュースのみならず情報系の各番組でアスリートに関するドキュメンタリー企画が数多く見られました。

今回は私が特に注目した3人の国民的ヒーローに関するお話です。

まずは、テニスの伊達公子選手。
世界ランキングの最高4位という実績は未だに日本のテニス界では男女問わず最高の成績です。12年前に絶頂期の25歳での引退劇は誰もが驚きましたが、今回、37歳にして現役復帰、下部ツアーとはいえ現役の日本ランキング3位の選手を破るなど、シングルスで準優勝、ダブルスで堂々の優勝には本当に驚かされました。
以前の伊達選手は、トップアスリートにも拘らずどちらかというとマスコミ対応が苦手で、自らの好成績に比例して加熱するメディアにどう向き合っていいのか常に戸惑っている印象がありました。
今で言うとフィギュアの安藤美姫選手と似ているかもしれません。
当時の彼女は、"自分の仕事はコートの中だけで精一杯"という割り切りを感じさせました。逆に、そうすることによってしかあれだけの実績を残す事が出来なかったのかもしれません。もしかしたら、周囲から見ての早すぎる引退はテニスプレーヤーとしての衰えを感じたのではなく、コート以外で浴びるメディアからの注目を煩わしく感じるようになってしまった事も影響していたのではないでしょうか?

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