ジャンクSPORTS
ジャンクOB通信
そして最後はF1の鈴木亜久里代表。
「ジャンクSPORTS」が始まる以前から公私ともに親しくお付き合いさせて頂いた亜久里さんです。スーパーアグリF1を立ち上げた経緯や、その後の悲喜こもごものレース活動、亜久里さんを通してF1の世界に魅せられた浜田さんとの交流等、このコラムでもしばしば取り上げさせてもらいました。
そんな亜久里さんが、昨日、ついにF1撤退を発表しました。
今年に入ってからのスーパーアグリの資金面での厳しい状況は、私にも漏れ伝わっておりました。
何と言うか…
やはり魑魅魍魎のF1の世界の怖さを改めて思い知らされました。
スポーツは"ルール"に則った世界というのが常識ですが、およそF1ほどレギュレーションと呼ばれる"ルール"そのものが毎年変わるスポーツも珍しいと思います。亜久里さんが多少の無理を承知で3年前にF1のチームオーナーを目指したのも当時の"ルール"に照らし合わせて充分に将来的な勝算を見込んでのもの。しかし、2010年から他チームのマシン流用が認められなくなる新協定が真綿のようにプライベートチームの首を絞めていくのです。
記者会見での「これからF1をやりたい、という相談を受けたら、やめたほうがいいとアドバイスするかも…」という発言に彼の無念さが窺い知れます。
つい先日、渦中の亜久里さんと偶然お会いした時も、いつもと変わらぬ笑顔で声を掛けて下さったのですが、こうした事態を迎えて、今はただ、「お疲れ様でした!」と申し上げるのみです。
しかし、逆境に耐え続けて日本のファンにメッセージを送り続けた2年4ヶ月は決して無駄にはなりません。
亜久里さんには、これからも日本のモータースポーツのパイオニアとしての活動に期待しております。
5月07日
[前へ]
△もどる
0.ジャンクSPORTSTOP
(C)フジテレビジョン