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プレミアムステージ特別企画
犬神家の一族

■インタビュー■
稲垣 吾郎 〜金田一 耕助〜

Q.謎解き部分など金田一のとうとうたる長い台詞回しに、共演の西島さんも「うまい!」と感心していました。
A.そういってもらえると…。でも長台詞は難しいですね。歌と一緒で、見ている人が気持ち良いリズムで話すとことが大切だと思うんです。今回の金田一は普段はのんびりしているのですが、事件の関わることで興奮すると早口になってしまう。この時代(戦後間もない昭和20年台初頭)の所作で、そうした早口のリズムで話すことはなかなか難しかったです。

Q.個人的にどこが見せ場だとお考えですか?
A.今回初めての試みでもある金田一の若き日のエピソードを紹介するプロローグ部分も大事ですよね。『犬神家の一族』では、前半のひょうひょうとした感じの部分、松子役の三田佳子さんと絡む後半戦のクライマックスのシーンは重要ですね。でもとにかく全編通してムダなシーンがないので。

Q.稲垣さんの考える金田一の魅力は?
A.いっぱいありますね。ヒーローとしての魅力、等身大の人間臭さ、自分自身事件に対して憤りを持っているところ、つかみどころがなく多面性を持っているところが、人々を引き付けるのだと思います。僕としては、その多面性をそれぞれのシーンごとに出せたらと、演じました。

Q.今回の金田一はかなり自己顕示欲が強く、アクが強いですね。それを稲垣さんがうまく演じてくれたと稲田Pも言っていました。
A.佐藤嗣麻子さんの脚本はかなり原作に忠実で、金田一は相当な自己顕示欲のかたまり。そうしたキャラクターは、昔は金田一耕助といえばトラさんのようなヒーロー像のイメージがあったので、シャレで通じなかったでしょうが、今はその方向に持っていってもいいかなと計算がありました。

Q.映画・テレビを通じて様々な「犬神家の一族」がありましたが。
A.やはり、市川崑版が映画としてのレベルの高さを感じました。なんというか…揺れているなぁーと、生き物のようなパワーを感じるんです。川の流れで言えば穏やかな下流ではなく、上流の勢いのある流れ。テンポと処理と…すごい憤りを感じる。

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