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プレミアムステージ特別企画
犬神家の一族

■インタビュー■
稲田 秀樹 〜プロデューサー〜

Q.3時間の大作の手ごたえをお聞かせください
A.その長さをほとんど感じることもなく一気に見ていただけると思います。ストーリーだけではなく、絵の力だったり、役者の熱演ぶりだったり、いろんなものに引き込まれて…気がついたら終わっていたという感じですね。見ごたえ十分です。自分で言うのも妙ですが、不思議だったのは、見終わった後にどこか暖かい余韻が残ること。陰惨な話のわりに見終わった後の感じが気持ちいいというか、小説でいう読後感が心地よい印象がありました。

Q.その心地よさはどこから?
A.もともと横溝先生のワールドに、そういう部分があるんじゃないでしょうか。表面だけ見れば人間のどろどろした嫌な部分ばかりに目がいきますが、こうして長年、大衆に支持されてきたのは、人間として共感できる暖かさが根底にあるからだと思うんです。
『犬神家の一族』の犯人にしてもどこか納得できるというか、ある意味許せるというか、気持ち的にちょっと加担できるというか、そういう人間味みたいなものがベースにちゃんと描かれている。
今回の僕らの作品にしても、役者の皆さんにそういう人間味の部分をしっかりと演じて頂き、監督にうまくまとめてもらったことで、いい意味でも悪い意味でも人間のお話になった。それが見終わったときの心地よさを生んでいるのではないでしょうか。

Q.なぜ稲垣さんに金田一をと考えられたのでしょうか?
A.稲垣さんとは過去に連ドラを2本、単発も何本かご一緒させて頂いて、ヒューマンな好青年でありつつも、どこか普通とは違う人というイメージを持っていました。日本にはなかなかいない、特化した役どころが似合うまれな役者さんだと思います。
今回の企画は、まず稲垣さんで何をやろうかということから出発したのですが、久しぶりに特化したキャラを彼に演じてほしいと直感しまして、いろいろと模索した中から金田一耕助という超有名なキャラが浮上してきたわけです。
よくよく考えると、金田一も浮世離れというか、つかみ所がないというか、それでいて親しみやすい面もある。さらに言えば知的な部分、アカデミックな部分も稲垣さんと共通している。これは面白いんじゃないかと確信しました。髪もじゃもじゃの不潔なキャラだけは違いますけど(笑)。結果からみれば、はまりましたね。

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