責任はどこに?集団食中毒被害者の5年
第25回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『見えない光 〜ユッケ集団食中毒事件 被害者家族の5年〜』(制作:富山テレビ)
<9月26日(月)26時50分〜27時45分>
2011年4月、富山県を中心に発生したユッケによる集団食中毒事件。事件の舞台となったのは激安路線で事業を拡大していた「焼肉酒家えびす」。一連の食中毒では200人余りが症状を訴え、5人が死亡した。店の看板メニューは1皿280円のユッケ。楽しいはずの団らんの場で食の安全が脅かされた。警察は、業務上過失致死傷の容疑で立件を目指すが、感染経路が特定されず捜査は混迷の度を深めていく。その狭間で、店の運営会社と肉の卸売会社の責任のなすり合いに翻弄される遺族たち。一方、遺族にとって無視出来ないニュースが飛び込んでくる。大阪府の小学校で学校給食が原因で発生した集団食中毒事件。被害に遭った児童が、19年後、突然症状が悪化し、死亡していたことが明らかとなった。今もユッケの食中毒が原因で家族が病院に通う遺族は、不安を口にする。ユッケの集団食中毒は、生食規制の強化となったが、そのかげで救いのない被害者家族は、今も苦しみ続けている。この悲劇が報じられる1カ月前、捜査は大きな節目を迎える。事件発生から5年を前に、警察は店の運営会社の元社長ら二人を書類送検。しかし、その後の富山地検の判断は、二人を不起訴処分とした。検察は食中毒の原因をユッケと断定としながらも、当時の国の衛生基準を守り、ユッケを提供したとしても、被害を防ぐことができなかった可能性があると結論づけた。目に見えない菌はどこで付着したのか、感染経路が解明されることなく捜査は終結。なぜ大切な家族を亡くし、責任の所在が明らかにならないのか。被害者家族の5年を見つめる。
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