[青い空、白い雲]
先週は夏休みを利用してオーストラリアのポートダグラスという所でバカンスしてきました。オーストラリアは南半球ですから、季節が日本と逆、今が冬です。ただ冬といってもオーストラリアは広い国で、ケアンズの近くにあるポートダグラスは、熱帯気候帯に位置するため、冬の8月でも昼間は、30度近くにまで気温が上がります。季節は雨期と乾季があり、今は乾季ですからとてもさわやかな暑さで、汗も出ません。今年の日本の蒸し暑さとは対照的です。夜は20度以下まで気温が下がるため、半袖では寒いくらいでした。
さて、日本で鉛色の空ばかりを見ていたせいかポートダグラスの雲ひとつない真っ青な空は、気分をリフレッシュさせてくれましたし、気象予報士の基本に立ち返させてくれました。空はなぜ青いのだろうか?雲はなぜ白いのだろうか?当たり前に思っている事が、すごく不思議に感じられました。
空が青い、雲が白い、というのは気象学の世界では「電磁波の散乱」というなんとも難しい言葉で説明されています。小学校か中学校の理科の授業で、太陽の光をプリズムで分光したのを覚えているでしょうか。この時、真っ白の太陽光線が、紫、青、緑、黄、橙、赤に分かれます。逆に言うと、これらの色が混ざって、白い太陽の光が出来ているのです。そしてこれらの色には、電波と同じように「波長」があって、紫が最も波長が短く、赤は最も長いのです。
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