ヴォイス
第8話
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その頃、検査のための哲平の採血が終わる。それを待っていた亮介らに大己も合流し、5人は研究室へ。なんとなく重苦しい雰囲気が漂う中、哲平は今回のことで自分の弱さを痛感したと言い、感染の有無に関わらず、法医学を辞めようと思っていると明かす。大己は、今成は矢野のミスが原因でB型肝炎を発症したのだが、それを気に病む矢野に向かい、自分の身に危険が迫ることには覚悟ができているから申し訳ないと思うんだったら仕事を続けろ、と激励していたことを話す。さらに、カーペットで子供を包んだ理由を、子供の遺体を守りたかったからだ、とも説明。火災現場ですでに息を引き取っていた子供を見つけた今成は、子供の焼死体が親にどれだけのショックを与えるかを経験上知っていたため、燃えにくいカーペットを巻き、遺体を火から守りたかったのだろう。自分を犠牲にしてまでも、子供の遺体を、残された家族を思いやれる今成は、凄いと思う。大己の言葉に、今成の人間性と仕事に賭ける情熱を知った哲平は熱い涙を流す。
翌日、哲平の検査結果の陰性を願い、大己ら4人は、とある神社を訪れていた。健康祈願のお守りを買ったり、高額のお賽銭を投げたりするうち、大己の携帯電話に哲平から電話が入る。検査結果は、セーフだった。それを聞いた4人は、心から安堵し微笑み合う――。
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