ヴォイス
第6話
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そこで、大己は亮介と朋子の病室を訪ねる。するとそこへ、朋子の荷物を持った泰人がやってくる。バッグの中から荷物を取りながら、派手なパジャマを妹に渡す泰人。朋子がそれを恥ずかしがると、兄らしくやさしくたしなめる。両親はいないというが、それでも仲むつまじい兄妹に、大己も亮介同様、暗い陰を感じることはできない。
その後、玲子らの調査により、ここ半年間、朋子が大腸炎で通院するのは決まって泰人のアルバイトが休みの日であることがわかる。つまり、泰人は自分が病院に付き添えるタイミングで、妹にペニシリンを飲ませていたと疑えるのだ。さらに、泰人の大学の薬品庫からペニシリンが持ち出されていたことも発覚する。
朋子の主治医と児童相談所の職員が質すと、泰人はあっさり犯行を認める。そして、兄妹は一時的に離れて住むことに。
事件は落着したが、大己は泰人の犯行動機がわからず、カレンダーと泰人の犯行について書かれた書類を見比べていた。そして、意識を集中させるうち、あることに思い当たる。
亮介とともに兄妹のアパートを訪ねた大己は、児童相談所の職員と一緒にいた泰人と対面する。そして、朋子が家計のために手伝っていたもんじゃ焼き店を、欠勤したことがなかったと告げる。大己は、その理由を朋子が泰人の犯行をわかっていたからだと明かす。朋子は、兄のアルバイトが休みの前日に症状が来ることを知っていたから、それに合わせて自分のシフトを組んでいたというのだ。大己は、泰人が病室にパジャマを持ってきたことがヒントになったと話す。平日の真夜中に搬送されてきたのに、朋子はなぜパジャマではなく洋服を着ていたのか、と。搬送されるのを予期していた朋子は、パジャマ姿を嫌い、あらかじめ洋服を着ていたのだ。
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