ヴォイス
第1話
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大己曰く、事件のあった日、市原が見上げたビルの屋上には自殺をしようとして立つ小学4年生くらいの子供がいた。息子と同じくらいの子供が飛び降りたのを見て、市原は手を伸ばして救いに行ったと言うのだ。現場に落下物がなかったことから、助かったと思われる子供はその場を歩いて去ることができた。その際、負傷した市原は、遠のく意識の中で、自分は大丈夫だから行きなさいと子供を促したに違いないとも言う。子供の命を救うことは、市原にしかできなかったし、自分はそれを凄いと思う――大己がそう話すと、秀子は涙を流し礼を言う。

その後、5人は再び現場に戻る。そこで、亮介は大己に、いつ落下物が子供だと気づいたのかと尋ねると、大己は、最初に現場に来たときだと答える。そこに供えられた花の中に、いかにも野原で摘んできたような小さな花束があったことがヒントになったと言う。そんなとき、花束のところにしゃがんでいた佳奈子が、1枚のカードを見つける。そこには、子供の字で「ごめんなさい。ありがとうございます。」と書かれていた――。

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