東京タワー
オカンとボクと、時々、オトン

△ストーリー

栄子は若いころ、炭鉱の閉鎖ですっかりさびれた筑豊の小さな町・野辺山の駅前にある食堂で働いていた。優しく穏やかで、面倒見がよく、そのくせお茶目な一面もある栄子は、近所の誰からも愛される女性だった。栄子の実家で、祖母の種(加藤治子)と3人で暮らしていた11歳の雅也(神木隆之介)は、そんな母親のことが自慢だった。父親の弘治(蟹江敬三)は小倉で仕事をしているというが、雅也は父親が何の仕事をしているのかすら知らなかった。雅也は、粗野で酒癖が悪く、やることなすことすべてが無茶苦茶で、時折フラッと野辺山にやってきてはもめごとを引き起こす父親のことが嫌いだった。雅也は絵を描くのが好きだったが、その才能がどうやら父親譲りらしいことも嫌だった。

[前へ|次へ]

0.東京タワーTOP

(C)フジテレビジョン