東京タワー
-物語-
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一方、栄子は香苗や筑豊の知り合いに"お別れパーティー"を開いてもらい、離れて暮らす夫の兆治(泉谷しげる)にも、東京行きの決意を語った。

栄子が東京に出てきた。雅也は、今まで住んでいたアパートを耕平に譲り、栄子と暮らすために笹塚に少し広いアパートを借りた。階下がボウリング場で、近くを列車が走るため、かなり騒々しい部屋。栄子が筑豊から持ってきた荷物は、ぬか漬けの壷とボストンバッグ、そして古ぼけた小さなタンスがひと棹。これが自分の全財産と言う栄子に、雅也は生活費を渡す。すると栄子は"お世話になります"と息子に深々と頭を下げた。

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