悪魔の手毬唄
今回の事件

そうこうするうちに、大空ゆかりが高級車に乗って到着した。歓喜する若者たちを尻目に、憮然とした表情の村人たち。中には「人殺しの子」とあからさまにゆかりを揶揄する老人もいて…。実はゆかりは、恩田幾三の娘だった。
その夜、ゆかりを歓迎する祭りが開かれた。やぐらでスポットライトを浴びて歌うゆかりを、仲むつまじく寄り添って見ている歌名雄と由良泰子(中丸シオン)の様子を、仁礼文子(多岐川華子)が物陰からうかがっていた。
金田一と橘が祭りへ向かっていると、道端に里子の姿が。そこへ歌名雄らがやってきて、泰子を見なかったかと聞く。里子は、少し前に、泰子が老婆に手を引かれていくのを見ていた…。

翌朝、滝壺で泰子の死体が発見された。口にはガラスの漏斗が差し込まれ、上の岩に置かれた枡から滝の水が注がれているという異様な光景に、駆けつけた金田一、橘、そして村人たちが言葉を失っている中、泰子の母・由良敦子(山口美也子)が、村の有力者・仁礼嘉平(石田太郎)に向かって、あんたがやったのかと唐突に尋ねた。泰子の死体を見つめ放心していた歌名雄は、突然滝壺に入っていくと、泰子の亡骸を抱きしめた。実は、歌名雄と泰子は結婚するつもりでいたが、仁礼が娘の文子を嫁にもらってほしいとリカに直談判していたという経緯があり…。

休暇返上で聞き込みをする金田一だったが、複雑な人間関係と人々の思惑を知れば知るほど謎が深まるばかり。そんな中、第2の殺人が行われた。むごたらしいその死体の様子が、ふと耳に入ってきた手毬唄の歌詞と重なり、金田一の背筋に戦慄が走った。

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