悪魔の手毬唄
今回の事件

静養のため奥深い山中の村「鬼首(おにこべ)村」を訪れた金田一耕助(稲垣吾郎)。子供たちが歌いながら手毬をしているのどかな田園風景が広がるその村では、人気歌手の大空ゆかり(山田優)が帰郷するというので、青池歌名雄(平岡祐太)ら若者たちが沸いていた。橘署長(塩見三省)の紹介で予約をしている「亀の湯」という古い温泉旅館に着いた金田一は、手毬唄を口ずさむ美少女を見かける。しかし振り向いた彼女の顔半面は赤い痣に覆われていた。驚く金田一に女将の青池リカ(かたせ梨乃)が声をかける。少女はリカの娘・里子(柴本幸)で、痣は生まれながらのものであるという。

金田一は「おしゃべりの庄屋」で通っている多々羅放庵(麿赤兒)と温泉で語らった帰り道、峠で放庵の出奔していた妻・おりんを名乗る老婆とすれ違った。しかし翌日、リカから、おりんは既に亡くなっていたことを知らされる金田一…。その日、放庵の住まいを訪れた金田一が見たものは、血だまりとおりんからの手紙、そして「お庄屋ごろし」の名を持つ毒草だけ。放庵の姿は忽然と消えていた。そして、金田一は現場に駆けつけた橘署長から、23年前にまさしくこの場所で起こった殺人事件の顛末を聞く。それは、由良家と仁礼家の両家の勢力争いを背景に、リカが巻き込まれた悲劇だった。容疑者である恩田幾三(谷原章介)というひとりの詐欺師が行方不明になり、事件は迷宮入りしていた。

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