1リットルの涙
- Story -
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それから5年後、亜也は、短い生涯を閉じた。

亜也の1周忌の朝、潮香は亜也の日記に続けて、彼女への手紙を書いた。

亜也へ

あなたと会えなくなってもう1年が経ちました。
亜也、歩いてますか。ご飯が食べられますか。
大声で笑ったり、お話ができていますか。
お母さんがそばにいなくても、毎日ちゃんとやっていますか。
お母さんは、ただただ、それだけが心配でたまりません。
亜也は、電話も手紙も届かない、遠いところへ行ったんだよね。
幸せに暮らしているかなあ。元気でいるかなあ。
お母さんはそう思いたいの。
「どうして病気は私を選んだの?」「何のために生きているの?」
亜也はそう言ったよね。
苦しんで苦しんで、たくさんの涙を流したあなたの人生が何のためだったのか、
お母さんは今でも考え続けています。
今でも答えを見つけられずにいます。

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