1リットルの涙
- Story -
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水野は、亜也が自分に会いにきたことを打ち明け、彼女はひとりで苦しんでいるのではないか、と潮香に問うた。亜也が何かに気づいていることを承知の上で、彼女を傷つけたくないと願う潮香は、まだ子どももいない水野には親の気持ちはわからない、と訴える。すると水野は、17歳の若さで他界した翔太(川口翔平)という患者の話を始めた。水野は、両親の強い希望で、進行性の病気に侵されている翔太への告知をしなかった。翔太は当時12歳だった。それから1年後、水野は、もう自分では歩けなくなっている翔太に告知をした。が、自分の病気を知った翔太は、「僕の時間を返して!」と水野に泣きついたのだという。病気のことを知っていたら、大好きな野球ももっと練習したのに、と泣いた翔太の姿は、いまも水野の心に焼き付いていた。「15歳だから、真実を話さなければいけないんじゃないでしょうか」。水野は、そう潮香に訴えた。

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