1リットルの涙
-Special-
[Q]亜也さんの日記を読んだときに、「こういうことを思っていたんだ」と発見されたことは?
ありました。いっぱいありました。だから、親っていうのは、みんなわかっているようなつもりで、思い込みから出発することが多いんだな、っていうことを知りました。「私はそういう気持ちでやってたのに、彼女の気持ちはここだったんだ」っていうのを一番強烈に感じて、それ以後、自分が気をつけるようにしたことは、病院へ行って、本当は入院するつもりだったんだけど、薬の都合で入院が出来なくなったときに、自分の居場所が…もう先生からも見離されて、「私に居場所があるんだろうか?」と彼女が思ってるんじゃないかと思い込んで、「大丈夫だから亜也ちゃん。(家の中の)あそこは日当たりが悪いけど、暖かくしてあげるから。そこにイスも置いて。亜也ちゃんの住み易い場所は絶対お母さんが作ってあげるから安心していいんだよ」っていうのを帰りの車の中で一生懸命言い聞かせたんです。浮かない顔してるな、って思ったんですけど、そのときはそういう言葉しか浮かばなかったんです。でも、日記を見たら「そうじゃないんだよ」って書いてあるんですね。「私は、これからどうやって生きていったらいいかを悩んでるんだ」って。それは、日記を読んで初めてわかったんです。「ああそうなんだ、"居場所"じゃなくて、"生き方"を悩んでいるんだ…」って。だから、親の懐が浅すぎた、って思って、それ以後は、自分の思い込みではものを言わないようにしたんです。
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