素直になれなくて
- Interview -
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市原 薫(リンダ)役 玉山鉄二さん
スナナレ会のメンバー…瑛太さんや上野樹里さんは、役者さんのタイプとして非常に面白いですよね。
そう思います。みんな、全然違う!

共演されてみての印象は?
瑛太くんは、感覚でやってるタイプだと思うんです。彼が持っているふわっとした雰囲気は、もう素質というか、彼の持ち味なんで、それは多分、僕とか他の役者が出そうと思って出せるものじゃないと思う。僕とは真逆なタイプだと思いますね。今回の作品もそうだし、前に共演した『銀色のシーズン』という映画のときもそう思ってました。樹里ちゃんも、僕は瑛太くんに近いタイプだと思っています。実際、現場に入って、役者とやって、そこで自然に演じてしまう。そっちの人って天才タイプだと思うんですよね。お互い違うタイプなので、今回5人が集まるシーンは、本当に楽しいですよ!

撮影の合間もよく一緒にいるジェジュンさんのお芝居も新鮮なんじゃないですか?
新鮮ですよ。飛び道具みたいなときがありますからね(笑)。でも彼は、本当によく頑張っていると思うし、多分、僕とか他の役者に比べて、何倍も何十倍も大変だと思います。なのに、現場で人懐っこく、いつも笑顔を絶やさないでいて…。彼は頑張り屋でもあるし、彼自身が持っている愛嬌という素質は、ズバ抜けていると思う。めぐみちゃんは、凄くマイペースで…。異性なんだけど、異性と一緒にいる感じはなく。ずっと彼女は一緒なんですよね。媚を売らないし、僕に対しても、他の役者やスタッフに対しても、変わらず接していてサバサバしてるし。面白い女優さんですね。

関さんは「玉山さんからいつもアドバイスしてもらってます」とおっしゃっていましたよ。
ホントですか?(笑)。そんなに言ってるのかな? いや、ただ単に…「こうした方がいい」っていうのは、彼女のテリトリーだからあれですけど、監督からキャラクターに関していろいろ言われたときに、彼女は悩んでいたと思うんですよね。で、ある時から凄く変わったんです。だから「そっちの方が絶対良いよ!」っていう話はしました。良いときは良い、って極力言うようにしていましたから。

ですから、リンダが5人のなかである意味リーダー的存在であるように、玉山さんもそんな感じかのかな、と思ったりもしていたんです。
ああ、なるほど(笑)。そういう意識は全然ないんですけどね。でも、こういう群像劇って、楽しんでやらないと絶対良いものはできないと思うんですよ。

しかしながら、中盤以降のリンダにはまだ明るい兆しもなく…。
ないですね(笑)。僕も最終的にどこに行きつくのかわからないまま演じてて…。それが凄く難しいんですけど、こういう作品なので、見てくれる人のことを想像しながら、ある程度の計算も必要になってくるとは思っているんです。そこを逆手にとって芝居しないといけないとも思っているし。だから、監督やプロデューサーとはいろいろと話していますね。「こういう感じの方がキモくていいんじゃない?」とか(笑)。

リンダの思いは報わるのか、とか…。
どうなんでしょうね、そこは(笑)。思い返すと、逆セクハラから始まって、EDで…ってちょっと背負い過ぎ(笑)。そこを、「やり過ぎだよ!」って思われないためにも、僕が努力しないといけないんだと思います。いや、頑張りますよ! 先々、どうなっていくのか、僕も本当に楽しみにしているんですよ。見てて痛いくらいの感じには見せたいですよ、せっかくなので(笑)。リアル過ぎて見るのキツいな、っていう状況ってたくさんあるじゃないですか。ドラマだけじゃなく、ドキュメンタリーとかそれこそ普段の生活にも。そこを、触れられる部分までいけたらいいな、と思っています。今回は、大分体当たりしているつもりですから(笑)。

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